光ファイバーテスターとその使用方法

光ファイバー・テスター、ツール、トラブルシューティングのガイド

光ファイバー配線は、今日の高性能データ通信ネットワークの中核となるものです。ネットワークの速度と帯域幅に関する需要が増大するに伴い、ファイバーのパフォーマンス要件も厳しくなっています。光ファイバーのテストは、これまでになく重要になっています。ファイバー・テスターの目的は?お客様に最適な光ファイバー・テスターをお選びください。この記事では、光ファイバー・テスターの種類とその使用方法について説明します。また、一般的な光ファイバー・ネットワークの問題や、最適なパフォーマンスを確保するためのケーブル・ネットワークのテストおよびトラブルシューティング方法についても学ぶことができます。

 

内容

 

光ファイバー・ケーブルとは? 使用される理由は何ですか?

光ファイバー・ケーブルは、光を使用して高速および/または長距離でデータを送信するための 1 つ以上の光ファイバーを含むケーブルです。ほとんどの場合、これらのファイバーはガラス製で、非常に細く、通常は人間の髪の毛の幅の 10 分の 1 未満です。光ファイバー・ケーブルには、より速いデータ転送速度、より長い伝送距離、電磁干渉に対する耐性など、従来のメタル線ケーブルに比べていくつかの利点があります。

 

光ファイバー試験とは

光ファイバー試験とは、光ファイバー・ケーブルの性能を検証するプロセスです。このプロセスには、挿入損失、光リターン・ロス、ファイバー長などのさまざまなテストと測定が含まれます。新規の敷設や導入済みの両方の光ファイバー・ネットワークのテストに使用する、規格、プロセス、ツールのすべてについて、すべてのコンポーネントや機能を含めて網羅しています。

 

光ファイバー試験が重要な理由

光ファイバー試験は、ファイバー・ケーブル・ネットワークの耐用期間中のさまざまな時点で行われ、設置の前後だけでなく、機器の変更、アップグレード、または追加の前後に、適切なパフォーマンスを確保するのに役立ちます。

光ファイバーの機能不全の一般的な原因には、ケーブルの過度な屈曲、欠陥や損傷のあるコネクタ、接続端面の汚れなどがあります。これらの問題はいつでも起こり得ますが、テストにより原因を突き止め、解決に役立てます。実行すべき適切な試験を知り、適切なツールを使用することが、ファイバー・ネットワークを常に機能させるためのカギとなります。

 

光ファイバー試験の方法と使用されるツール

技術者は以下に示すさまざまなツールを使用して、ファイバー・ケーブルの設置、保守、トラブルシューティングを実施します。検出および検証テスター、認証テスター、検査カメラ、クリーニング用品、認証テスター、および既存の光ファイバー・ケーブルのトラブルシューティングと分析のための高度な光パルス試験器(OTDR)。

フルーク・ネットワークスは、企業向け光ファイバー試験機器の業界リーダーで、光ファイバー・ケーブル配線ネットワークの検査、クリーニング、検証、認証、トラブルシューティング用の幅広い現場環境に耐えられる光ファイバー・テスターを揃えています。

ここでは、いくつかの一般的なタイプのファイバー・ケーブル・テスター、ならびにそれらの使用方法について説明します。

 

ファイバー検出器
このツールは稼動中の光ファイバー信号を検出し、ポート、ケーブル、極性のテストを行います。多くの場合、光ファイバーの光があるかないかを見分けられれば、トラブルシューティングを大いに簡素化できます。光ファイバーの光は目に見えないため、試行錯誤で多くの時間が無駄になるためです。

FiberLert™ ライブ・ファイバー検出器は目に見えない光ファイバーの光を検出してファイバーの稼働状況、極性、接続をチェックするため、当て推量がなくなります。セットアップや結果の読み取りは必要なく、ファイバーの端面やポートの前に置くだけで、光と音でファイバーがアクティブであることを示します。

 

FiberLert がどのようにして問題を迅速に解決するか、ご覧ください。

ビジュアル・フォルト・ロケーター
これらのツールは可視光をファイバーに注入し、端面、屈曲、損傷、または接続不良を確認できます。これらは、ファイバーの簡単に検査できる部分で、敷設前にケーブルのファイバーをテストし、終端されたケーブルに損傷があるか判断し、ケーブルのファイバーの特定と適切な接続をトレースできます。

VisiFault™ Visual Fault Locator はファイバーを特定し、極度な屈曲、損傷、コネクターの不良といった生涯を見つけ、接続性と極性の検証を容易に行い、ファイバーの端から端まで素早くチェックします。

 

VisiFault は経済的なツールであり、ファイバーの素早い位置確認や、初歩的なトラブルシューティングが行えます。

Fiber QuickMap™ はマルチモード・ファイバー用の距離および障害ロケーターは、時間のかかる設定を必要とせずに、マルチモード・ファイバにおける極端な屈曲、高損失スプライス、破損、汚れたコネクタを特定します。

 

Fiber QuickMap は、マルチモード・ファイバーの接続部の汚れおよび断線箇所をすばやく効率的に特定する企業向けのマルチモードファイバー・トラブルシュータです。

光源とパワー・メーター
これらのツールはファイバー端面の挿入損失とパワー・レベルを測定します。挿入損失は、ファイバーが特定のアプリケーションをサポートできるか判断する際にカギとなる要因です。パワー・レベルは、信号が、もう一方の終端のデバイスに接続するのに十分な強度があるかを確認するのに役立ちます。

光の総量または光ファイバー・リンクのパフォーマンスを測定するため、SimpliFiber® Pro の光源およびパワー・メーターのソリューションが連携して、マルチモードとシングルモードのファイバー・パワーと損失を測定します。この光ファイバー・ケーブル・トラブルシューティング・ツールには、結果ストレージと自動波長同期機能が備わっており、時間節約およびエラー防止に役立ちます。

 

SimpliFiber Pro は、高度な時間節約機能を備えた使いやすいファイバー損失テスターです。ファイバーの検証、検査、クリーニングのニーズに合わせて、さまざまな構成から最適なものをお選びください。

MultiFiber™ Pro はファンアウト・コードを使用せずに MPO ファイバー・トランクを認証できます。このシングルモードおよびマルチモード MPO ファイバー・テスト・キットにより、複雑な極性問題に煩わされることがなくなり、現場においてカセットのテストが容易になります。シングル・ファイバー・ケーブルの認証と比較して 90 % も早く作業を進めることができます。パワー損失を測定し、1 つのコネクターあたり 12 本のファイバーの極性を検証することで、テスト時間を数分単位から数秒単位に短縮するためです。

 

MultiFiber Pro はファンアウト・コードを使用せずに 12 のファイバーすべてを一度でテストできる、真の MPO コネクタ・ファイバー・テスターです。

光ファイバー・ケーブル・リンクの認証は、適切なテスト機器、配線の詳細な知識、アプリケーションの規格、およびテスト結果を文書化する能力を必要とします。CertiFiber® Pro は、マルチモードおよびシングルモード・ネットワークの光ファイバー認証プロセスのすべてのステップを迅速化します。1 つのボタンで光ファイバーの長さ、2 つの波長で 2 本の光ファイバーの光損失を測定し、光損失バジェットを計算し、選択された業界標準に結果を比較して、瞬時に合否の通知を提供します。付属の LinkWare™ ソフトウェアでテスト結果を保存、分析します。

 

CertiFiber Pro 光損失測定試験セットは、3 秒間で 2 本の光ファイバーを 2 波長でテスト、最速で認証します。

ファイバー検査スコープ
ファイバー検査マイクロスコープを使用すると、技術者はファイバーと端面の汚れと損傷を安全に検査し、クリーニング手順が有効であることを検証できます。

FI-7000 FiberInspector™ Pro は光ファイバーと端面を 1 秒で自動合否判定可能で、端面の測定から人間の主観を排除します。端面の問題領域をグラフィカルにマッピングし、認証プロセス中にビューを保存できます。銅線認証、光ファイバー損失測定、OTDR テストもサポートします。

 

FiberInspector Pro は光ファイバー・コネクター端面を 1 秒で自動合否判定します。

光パルス試験器(OTDR)
高度な ODTR ツールは、光ファイバー・リンクの特性評価とトラブルシューティングのための究極のツールです。OTDR を使用して新しいリンクを認証し、問題を検出する方法を説明します。

 

光ファイバー・ケーブルの光損失を検査およびテストする方法

ファイバーと端面は非常に細いため、小さすぎて見えない汚れが通信の妨げとなることがあります。実際、接続面の汚れはネットワーク障害の主要な原因です。光ファイバー検査やファイバー・コネクターのクリーニングは新しいことではありませんが、データ・レートの高速化が損失バジェットの低下を促進しているため、その重要性が一層高まっています。汚れは反射にも影響し、これは配線距離の短い新しいシングルモード・アプリケーションのパフォーマンスにとって重要です。汚れのない接続が今まで以上に重要である場合には、敷設時または移動・変更時の光ファイバー・ケーブルの適切な検査とクリーニングが、ネットワーク全体にとって極めて重要になります。


FiberInspector™ Pro を使用した光ファイバー・ケーブルの検査

検査で明らかになる、光ファイバーによく見られる 2 つの問題
検査により、光が1つの端面を離れ、接続内のもう一方に入るときの損失や反射の原因となる、2 つのタイプの問題が明らかになります。汚染およびダメージ 

  • • ほこり、油、止水材などの汚れが、ファイバー・コネクター端面の汚れの一般的な原因です。フェルールに触れるだけで端面に油分が付着し、接続すると、許容値を超えた減衰が生じます。埃や小さな静電気を帯びた粒子が空気中を伝って、露出した端面に付着します。特に建築中や改造中の設備において起こり得ます。新規の設置の場合には、端面にバッファー・ゲルや潤滑剤の跡がつきやすいようです。

  • • 光ファイバーケーブルの損傷はスクラッチ、ピット、クラック、またはチップとして表れます。このような端面の傷は、粗末な成端または結合による汚染に繋がります。すべての接続部を最初に結合してから、問題のあるものだけを検査することは、リスクのあるアプローチです。結合したコネクタの物理的接触により汚れが片方の端面からもう一方の端面に移る可能性があり、または永久的な損傷を引き起こし、より費用負担を強い、時間を浪費する成端のし直しや交換が必要になることがあります。

光ファイバー・ケーブルの初期の頃には、光ファイバーの端面の検査には卓上の実体顕微鏡が使用されていました。時を経て、小型のポータブル顕微鏡の開発により、ファイバー・ケーブルのテストはより容易になりました。顕微鏡は、光学とビデオの 2 つの基本的なグループに分類できます。光マイクロスコープには、対物レンズと接眼レンズがあり、技術者はデバイスを通して端面を直接見ることができます。ビデオ・マイクロスコープには、光プローブと、プローブの画像を表示するディスプレイの両方が組込まれています。プローブは、アクセスしにくい場所のポートにも届くよう設計されており、画面では、汚染物質や破損をより簡単に識別できるように画像の拡大が可能です。端面は直接ではなく画面に表示されるため、プローブは見ている人の目に有害なレーザー光が届く可能性を最小限に抑えます。FI-7000 FiberInspector™ Pro のような新しいテスターはファイバーテスト結果の一部として端面の画像を保存でき、業界標準を基に合否判定を提供することもできます。

検査で汚れが見つからなかった場合はクリーニングは不要で、勧告されることもありません。汚れが見つかった場合のクリーニング方法は、汚れの性質により大きく異なります。端面を正しくクリーニングしていますか?光ファイバーのクリーニングのベスト・プラクティスをご覧ください。

 

フルークのツールを使用したファイバー接続とケーブルの試験方法

次のビデオでは、フルークのツールを使用してファイバー接続とケーブルの試験をどのように行うかを説明しています。

ファイバー・トランシーバのテスト方法
SFPやQSFPなど、ファイバー・トランシーバはネットワーク障害の一般的な原因です。これらのテストは通常、パワー・メーター測定の解釈が含まれますが、多くの技術者は、このためのツールが手元にありません。多くの人が、問題を推測する方が簡単だと考え、トランシーバを変更してリンクが再機能するか確認します。FiberLert ライブ・ファイバー検出器はプロセスから当て推量を取り除くため、問題の場所を突き止めるために時間を無駄にせずに済みます。(ファイバー極性は多くの混乱をもたらします。ファイバー極性の基本の概要をご覧ください。)

 

このトランシーバは動作していますか?当て推量は止めましょう。FiberLert ライブファイバー検出器で確実に確認しましょう。

光ファイバーで接続と破損箇所を特定する方法
コスト効率の高い方法でファイバー、接続、屈曲、損傷を特定するには VisiFault™ Visual Fault Locator を使用して、ファイバー・リンクのシンプルな問題を素早く診断、修正します。

 

VisiFault はファイバーの位置を素早く特定し、簡単なトラブルシューティングを行うための手頃な価格のツールです。

Fiber QuickMap は、 マルチモード・ファイバーの接続および破損箇所をすばやく効率的に特定する、より高度なエンタープライズ・マルチモード・ファイバー・トラブルシューターです。このツールは、高損失や高反射率インシデントなどの障害の距離情報を迅速に提供できます。最大 9 件のイベントを表示可能で、長さはフィートまたはメーターで表示できます。このビデオでは、デモボックスに破損したファイバーがあります。Fiber QuickMap がどのようにして問題を迅速かつ効果的に特定するかをご覧ください。

 

デモボックスには破損したファイバーがあります。Fiber QuickMap を使用すると、どのようにして問題をより速く、より効率的に見つけることができるか、説明します。

光ファイバーの汚れを検査する方法
光ファイバー障害の主な原因は端面の汚れです。ほこりやその他の汚れは、挿入損失や反射を引き起こし、それがファイバーの光伝送を妨げ、トランシーバー間の信号伝送に甚大な障害を生じさせます。FI-500 FiberInspector™ Micro 光ファイバー検査スコープは、ファイバー・ケーブルの状態が良好であることを確認するのに役立ちます。

 

FI-500 は簡単に使用できます。簡単に操作できるように、プローブには主な操作ボタンが取り付けられており、狭いスペースでも使用できるように設計されています。

光ファイバーをテストし、損失とパワー・レベルを測定する方法
適切なツールで光ファイバー配線システムの検証とトラブルシューティングを行い、光損失および光パワー・レベルの測定、コネクター端面の検査を行います。基本的なファイバー検証機能を使用しているか、または高度なトラブルシューティングや検査を行っているかによらず、SimpliFiber Pro 光損失測定キットは、高度でありながら使いやすい機能を備えており、それにより試験時間を短縮できます。

 

SimpliFiber Pro は、高度な時間節約機能を備えた使いやすいファイバー損失テスターです。ファイバーの検証、検査、クリーニングのニーズに合わせて、さまざまな構成から最適なものをお選びください。

 

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