OM1、OM2、OM3、OM4、OM5、および OS1、OS2 ファイバー

TIA は、ISO/IEC 11801 国際規格で使われている光ファイバーの呼称を ANSI/TIA-568.3-D に採用しました。マルチモード光ファイバーには「OM」の頭文字、シングルモード光ファイバーには「OS」の頭文字を使用します。

この ANSI/TIA-568.3-D の新しい記号表記により、アプリケーションのサポート距離に伴う混乱が緩和されます。各「OM」には最小モード帯域幅 (MBW) 要件規定されています。

 

 

最小モード帯域幅 MHz-km

波長

全モード励振帯域

限定モード励振帯域

光ファイバー・タイプ:

コア径

850 nm

1300 nm

850 nm

OM1

62.5 µm

200

500

規定なし

OM2

50 µm

500

500

規定なし

OM3

50 µm

1500

500

2,000

OM4

50 µm

3500

500

4,700

OM5 50 µm 3500 500 4,700

2 種類の値がある理由、そして全モード励振と限定モード励振の違いは何でしょうか?全モード励振は LED 光源を使用し、限定モード励振は VCSEL 光源を使用します。新しい方法と古い方法の違いです。ISO/IEC に基づく損失/長さ試験は LED 光源を使用して行う必要があり、TIA 試験についても、楽観的な結果を防ぐために、LED 光源の使用が推奨されます。

以下の表には情報が分かりやすくまとめられています。

 

1000BASE-SX

10GBASE-SR

40GBASE-SR4

100GBASE-SR10

OM1

275 m

33 m

規定なし

規定なし

OM2

550 m

82 m

規定なし

規定なし

OM3

規定なし

300 m

100 m

100 m

OM4

規定なし

400 m*

150 m

150 m

OM5 規定なし 400 m* 150 m 150 m

* IEEE と TIA は、OM4 を使用した場合の 10GBASE-SR の距離を 400 m に規定しています。

注記:現行の ANSI/TIA-568.3-D の 160 MHz.km とは異なり、62.5 µm 光ファイバーのモード帯域幅は以前の ANSI/TIA-568-B.3 では 200 MHz.km でした。この変更は ISO/IEC 11801 との調和を目的として実施されました。これにより距離が 1000BASE-SX では 220 m、10GBASE-S では 26 m に短縮されます。

また、これらの距離に関連した損失リミット値もあります。

 

1000BASE-SX

10GBASE-S

40GBASE-SR4

100GBASE-SR10

OM1

2.60 dBm

2.4 dBm

規定なし

規定なし

OM2

3.56 dBm

2.3 dBm

規定なし

規定なし

OM3

3.56 dBm

2.6 dBm

1.9 dBm

1.9 dBm

OM4

規定なし

2.9 dBm

1.5 dBm

1.5 dBm

OM5 規定なし 2.9 dBm 1.5 dBm 1.5 dBm

このため、アプリケーションを確実に稼働させるためには、距離と損失の両方を考慮して設計を行う必要があります。100GBASE-SR10 で 150 m をサポートするために、OM4 光ファイバーの光ファイバー損失は小さくなくてはなりません。

 

850 nm

1300 nm

1310 nm

1550 nm

OM1

3.5 dB/km

1.5 dB/km

 

 

OM2

3.5 dB/km

1.5 dB/km

 

 

OM3

3.0 dB/km

1.5 dB/km

 

 

OM4*

3.0 dB/km

1.5 dB/km

 

 

OM5 3.0 dB/km 1.5 dB/km    

OS1 ISP

 

 

1.0 dB/km

1.0 dB/km

OS1 OSP

 

 

0.5 dB/km

0.5 dB/km

OS2 ISP

 

 

1.0 dB/km

1.0 dB/km

OS2 OSP

 

 

0.5 dB/km

0.5 dB/km

ISP = 屋内プラント、OSP = 屋外プラント(TIA のみに適用)

サポートされる挿入損失や距離において、OM5 は OM4 と似たパフォーマンス値ですが、ある特徴により差別化されています。OM5 ファイバーは、850 nm 以上の波長、具体的に言えば、880 nm、910 nm、および 940 nm で使用されるように設計されています。This means that it can support four simultaneous transmissions with Wave Division Multiplexing. There is an attenuation value for the 953 nm wavelength, 2.3 dB per KM. Field testing of OM5, however, only needs to be done at 850 and 1300 nm wavelengths.

* 上記の OM4 の値は、TIA-492AAAD で規定されているもので、最小要件です。ベンダーによっては、2.3 dB/km と見積もっています。光ファイバー配線システムの設計は、ベンダーと確認して慎重に行ってください。

重要:

DSX CableAnalyzer で光ファイバー・ケーブル・タイプを設定する場合は、 

正しいモード帯域幅の光ファイバーを選択することが重要です。この選択が TIA または ISO/IEC の損失距離試験結果に影響することはありませんが、LinkWare のテスト・レポートの下部に表示されるネットワーク準拠規格が変わってきます。

関連リソース 

  • Free Pocket Guide: Fiber Testing Best Practices
  • ANSI/TIA-568.3-D testing may not guarantee your fiber application works. Learn More
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  • New Loss Budget Values for Reference Grade Connectors in ANSI/TIA-568.3-D Learn More
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