お役立ち情報集
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DSP/DTX ケーブルアナライザー (ファイバー編)
01) 光ファイバー配線の損失測定における実測値のマイナス表記
02) DTX-XFM2 シリーズを用いた "方法 B" での測定方法
03) R -> M と M -> R 表示 の意味は?
04) DTX-MFM2、GFM2 および SFM2 の基準値設定時の値の目安は?
05) リモート・ユニットをファイバー光源として使用する方法は?
06) 可視光源(VFL) の使用目的は?
07) TIA 規格表記の ISP と OSP の違いは?
08) dB と dBm の違いは?
09) マイクロワットから dBm への変換方法は?
10) ファイバーのタイプを選択する場合に表示される MBW とは?
11) OM1, OM2. OM3, OM4 および OS1, OS2 ファイバー とは?
12) "1 ジャンパー"、"2 ジャンパー"、"3 ジャンパー" 方法とは?
13) RI - 屈折率(n) とは?
14) DTX-xFM2 で測定可能な最大長は?
01) 光ファイバー配線の損失測定における実測値のマイナス表記
光ファイバー配線の挿入損失において、本来、プラスでの表記であるはずの実測値にマイナスの表示が付くことがありますが、これはなぜでしょうか。
図 1. LinkWare での例
フィールドにおける挿入損失の測定は、一般に図 2 のように、測定開始前に光源とパワーメーターを直接接続し、光源がどのくらいのパワーを出力しているか記録しておく必要があります。その後、実際に測定対象物を間に接続し、パワーメーターにおける受光パワーの減少分が損失として表示される訳です。
図 2.接続図
もし、常に光源の出力パワーが一定していれば、このような作業は必要なく、パワーメーターに表示されたパワーと光源の出力パワーの差が損失となる訳です。
しかし、フィールドテスターレベルの光源においては、メーカー/製品に関わらずバッテリーの残量・周囲の温度変化などによって、出力レベルが変化しますので、相対値としての損失を求める為に前述のような「基準値」を取る作業が必要になります。
光源の出力の変化は、基準値取得後も変動します。また、パワーメーターにおける測定誤差も発生します。この両者の和が、一般に測定結果のばらつきの原因となり、これはフィールドテスターの場合、真の値に対して±0.25dB程度の範囲になると言われています。
仮に、光源の出力が基準値を取得した時点より、0.25 dBm 増加した場合を想定してみます。(取得した基準値は -20 dBm、パワーメーターで得られた結果は -23 dBm とします。)
この場合の損失値は -> -20 dBm - (-23 dBm) = 3 dB
0.25 dBm 増加した場合は -> -20 dBm - (-22.75 dBm) = 2.75 dB
以上のように変化します。なお -20 dBm の項は、基準値としてテスター内部に保存されているので出力増加後も変わりません。
次は、距離が短い/接続点が少ない等で、そもそもの損失が小さい光配線を測定したとします。
0.1 dB の挿入損失の場合は -> -20 dBm -(-20.1 dBm) = 0.1 dB
0.25 dBm 増加した場合は -> -20 dBm -(-19.85 dBm) = -0.15 dB
これを図にすると、以下のようになります。
図 3.損失が小さい場合
以上のように、光源の出力が基準値取得時点より増加した場合に、測定結果にマイナス符合が付くことになります。
従って、測定器の誤差が ±0.25 dB だと仮定すると、測定対象物の真の損失値が 0.25 dB 以下の場合、マイナス符号が付与される可能性が発生します。
挿入損失の実測値として、マイナス符号が表示される事は理論に反しますが、上記の理由によりフィールドテスターでは避けがたい現象です。
しかし、その反面マイナス符号が付くと言う事は、測定対象物の挿入損失が、測定器の誤差範囲内に入るほど非常に小さいということを意味しており、現実の運用においては 何らの問題も無いものですが、気になる場合には基準値を取り直すなどの作業が必要になります。
02) DTX-xFM2 シリーズを用いた "方法 B" での測定方法
ファイバーの損失測定をする際には、測定を開始する前に基準値の設定を行いますが、これには方法 A,B,C の 3 通りがあります。"方法 A" は従来より用いられている、測定用コードを 1 芯の測定対象物に対し 2 本の測定用コードを用いて測定する従来からの方法ですが、現在では TIA の場合、"方法 A" ではなく "方法 B" を利用することを推奨しています。なお、ISO では "方法 C" を標準としていますが、"方法 B" も認めています。
"方法 B" は、"方法 A" と比べると損失の測定結果が安定し、より正しい結果を得られることができます。なお、特に 2 芯での測定の場合、初めての方には少々測定方法が分かりにくいので下記のアニメーション(約 10 秒間隔で切り替わります) をご参照下さい。
二芯ファイバーをテストした結果、DTX CableAnalyzer は片方のファイバーを不良と表示しました。テスト結果を見て、(リモート -> メイン)と指示されたファイバー上で不良となっているのを確認できました。この結果から、不良となっているファイバーは二芯のどちら側になりますか?
(リモート -> メイン) または (メイン -> リモート) の両方が表記されています。常に出力ファイバーが最初に表示されます。これを踏まえて、R -> M はリモートの出力ポートに接続されているファイバーとなります。
04) DTX-MFM2、GFM2 および SFM2 の基準値設定時の値の目安は?
基準値は、光源が正常に稼動しているかどうかの目安となります。
ただし、基準値が、下記の値であっても、必ずしも基準テスト・コードに汚れがなく良好な状態であるということではありません。
ガイドラインとして、基準値を設定した場合に表示される値の最低ラインは次の通りです。
DTX-MFM2 62.5/125 µm -20.00 dBm DTX-MFM2 50/125 µm -24.50 dBm DTX-GFM2 -8.00 dBm DTX-SFM2 -8.00 dBm なお、ここではマイナス値の値が小さいほど光パワーが大きなことを意味します。例えば、-19.5 dBm は -20.00 dBm よりも、信号レベルが大きいことを意味します。
損失値の読み取りが負の値になった場合、あるいは一貫性のないテスト結果が得られた場合には、基準テスト・コードの品質を確かめることをお勧めします。
基準テスト・コードの品質を検査する方法(英文) は、ここをクリックしてください。品質の悪い基準テスト・コードは、負の損失表示と一貫性のないテスト結果の原因となります。
05) リモート・ユニットをファイバー光源として使用する方法は?
設定方法は、以下の図をご覧ください。
シングルモード・モジュールも同様のシステムを使用しています。赤色の点灯は 1310 nm、緑色の点灯は 1550 nm の光源となります。
ファイバー・テスト・モジュールには、可視光源 (VFL) が装備されており、以下の用途で、ご利用いただけます。
- ファイバーの導通を素早くチェック。ファイバーをトレースすることによる、デュプレックス接続の極性確認。パッチ・パネル間の接続箇所の特定。
- 破損箇所およびスプライス不良の場所を特定。これらの不良は、可視光源の赤色光が障害箇所で散乱することにより目視で確認可能。
- 大きなロスを生じている曲げ部分の特定。ファイバーが鋭角に曲げられている部分では、可視光源の赤色光が目視で確認可能。
- コネクターの問題の明確化。損傷のあるコネクター内部では、可視光源の赤色光が、目視で確認可能。
- メカニカル・スプライス、および研磨前のコネクター接続の最適化:スプライスまたはコネクターをシーリングする前に、ファイバーのアライメントを調整してファイバーからもれる光を最小にすることが可能。(スプライスおよびコネクター製造メーカーの工場組み立て指示書にも掲載されています)。
VFL ポートは、2.5 mm のフェルール(SC、ST、または FC) を接続できます。その他のフェルール・サイズを接続したい場合は、テスター側に接続するコネクターの終端が SC、ST、または FC タイプのパッチ・コードを使用してください。
可視光は、マルチモード・ケーブルで 2 km まで、シングルモード・ケーブルで 5 km まで確認できます。
可視光源の使用方法:
- 使用するパッチ・コード、およびテストしたいファイバーのコネクターを清掃します。
- ファイバーを、直接テスターの VFL ポートに接続するか、またはパッチ・コードを使用して接続します。
ファイバーの場所または不良を赤色の光により確認することができます。
注記:
可視光源の光は、濃い色のついたファイバー・ジャケットを通して見ることはできません。
ファイバーのロス測定に使用する規格で TIA568C Backbone SM(バッボーン・シングルモード) を選択した場合に、”ISP” と “OSP” の 2 種類の表記があります。
これらは下記に示した表記の略称となり、km 当たりのロス値が異なります。
略称
詳細
km 当たりのロス値
ISP Inside Plant
(インサイド・プラント:屋内設備)1.0 dB OSP Outside Plant
(アウトサイド・プラント:屋外設備)0.5 dB
dB (デシベル)
2 つの信号レベル間の差(または比) を表す単位です。光ファイバー・ケーブルの場合、ケーブルの片端から入力したパワーと、他端で受信されたパワーを比較するのに利用します。
入力した光パワーが -20 dBm で、もう一端で受信した光パワーが -21 dBm であった場合、リンクの光ロスは -20 - (-21) = 1 dB となります。
パワー・レベルが 3 dB 増加するごとに、パワー・レベルは常に倍増します。あるいは、パワー・レベルが 3 dB 減少するごとに、パワー・レベルは常に半減します。これは 50 % の利得または減衰に相当します。10 dB のロスは、1/10 のパワー・レベルの減少に相当します。20 dB のロスは、1/100 のパワー・レベルの減少に相当します。
dBm (dB ミリワット)
信号強度、またはパワー・レベルを表す単位です。0 dBm は、光パワー・メーターにおいて 1 mW(ミリワット) のパワーとして定義されています。これより小さい信号は、マイナス表示となります。例えば、光ファイバーをテストするための一般的な LED 光源による出力パワーは -20 dBm で、レーザーおよび VCSEL 光源の出力パワーは -10 dBm です。
mW から dBm への変換は: dBm = 10log10 Prms
dBm から mW への変換は: Prms = 10(dBm /10)
ここで Prms = mW パワー
下記の比較表も活用ください。
dBm
mW µW dBm
mW µW -40 0.000100 0.100 -20 0.01000 10.00 -39 0.000126 0.126 -19 0.01259 12.59 -38 0.000158 0.158 -18 0.01585 15.85 -37 0.000200 0.200 -17 0.01995 19.95 -36 0.000225 0.251 -16 0.02512 25.12 -35 0.000316 0.316 -15 0.03162 31.62 -34 0.000398 0.398 -14 0.03981 39.81 -33 0.000501 0.501 -13 0.05012 50.12 -32 0.000631 0.631 -12 0.06310 63.10 -31 0.000794 0.794 -11 0.07943 79.43 -30 0.001000 1.000 -10 0.10000 100.00 -29 0.001259 1.259 -9 0.12589 125.89 -28 0.001585 1.585 -8 0.15849 158.49 -27 0.001995 1.995 -7 0.19953 199.53 -26 0.002512 2.512 -6 0.25119 251.19 -25 0.003162 3.162 -5 0.31623 316.23 -24 0.003981 3.981 -4 0.39811 398.11 -23 0.005012 5.012 -3 0.50119 501.19 -22 0.006310 6.310 -2 0.63096 630.96 -21 0.007943 7.943 -1 0.79433 794.33
10)ファイバーのタイプを選択する場合に表示される MBW とは?
MBW はモーダル帯域幅 (Modal Bandwidth) の略語です。下記のように “SETUP” メニューで “ファイバーのタイプ” を選択する場合に表示されます。
-> -> ->
ファイバー・ケーブルのモーダル帯域幅により、アプリケーションを伝送できる長さが決まります。 これは 62.5/125 µm のマルチモード・ファイバー上でギガビットのイーサネットを実行するときに、特に重要です。
- 62.5 / 125 µm マルチモード・ファイバー
モーダル帯域幅 = 160MHz.km @ 850 nm
ギガビット・イーサネットの最大長 = 220 メートル
- 62.5 / 125 µm マルチモード・ファイバー
モーダル帯域幅 = 200MHz.km @ 850 nm
ギガビット・イーサネットの最大長 = 275 メートルケーブル敷設時の MBW が定かでない場合には、控えめに見て、最悪条件を想定しなければなりません。 従って MBW = 160 を選択します。
モーダル帯域幅の簡単な説明
デジタル信号を構成する個々の光パルスは、ファイバー内を伝送するに従い、ある程度の波形歪みが生じます。 マルチモード(コアが大きい) ファイバーにおいて、これは、さまざまなモードで光エネルギーが伝送されることに起因します。つまり、パルス伝送による光エネルギーの中には、同じパルスの中の他の光エネルギーよりも、より長い経路を経由して伝送されるものもあります。これはモード分散と呼ばれ、マルチモード・ファイバーの帯域制限の要因となっていますす。マルチモード・ファイバーの帯域幅は MHz.km の単位として表現されます。 これは、距離と周波数を掛け合わせた値であることに着目してください。つまり、低い帯域幅の信号が長い距離上で伝送がなされたり、あるいは高い帯域幅の信号が、短い距離上で伝送がなされる可能性があることを意味します。
仮にパルスが、あまりに拡散すると、受信側で正しくパルスを認識しなくなります。
注意
62.5/125 µm のマルチモード・ファイバーで長さが 350 メートルのリンクを敷設し、IEEE 802.3z が定める 2.38 dB の損失のバジェットを満たすことができるかもしれません。しかしながら、ファイバーのモーダル帯域幅が十分に高くないことから、ギガビットのサポートはできないこともあります。
11)OM1, OM2. OM3, OM4 および OS1, OS2 ファイバー とは?
ANSI/TIA-568-C.3 において、TIA は ISO/IEC 11801 国際規格に見られるファイバーの呼称を採用しました。マルチモード・ファイバーは “OM” の頭文字を、そしてシングルモード・ファイバーは “OS” の頭文字を使用します。
ANS/TIA-568-C.3 の新しい記号表記は、アプリケーションがどのくらいの距離をサポートできるかに関連した混乱を緩和します。各 “OM” は最小のモーダルバンド帯域幅 (MBW) 要件があります。
最小モーダル帯域幅 MHz. km
波長
全モード励振帯域
限定モード励振帯域
ファイバー・タイプ コア径 850 nm
1300 nm
850 nm
OM1 62.5 µm 200 500 規定なし OM2 50 µm 500 500 規定なし OM3 50 µm 1500 500 2,000 OM4 50 µm 3500 500 4,700 なぜ 2 種類の値があるのか?”全モード” と “限定モード” の違いは?”全モード” は、LED 光源、”限定モード” は VCSEL 光源を使用しています。つまり、新旧の違いです。すなわち、ISO/IECに基づく損失長さ試験は LED を使って行わなければならず、TIA 試験については、LED を使って行うべきです。
以下の表は、さらに有益な情報を提供しています。
1000BASE-SX 10GBASE-S 40GBASE-SR4 100GBASE-SR10 OM1 275 m 33 m 規定なし 規定なし OM2 550 m 82 m 規定なし 規定なし OM3 規定なし 300 m 100 m 100 m OM4 規定なし 500 m* 125 m 125 m * IEEE は、公式には、OM4 ファイバーを使っての10GBASE-S の距離を規定していません。距離は IEEE 802.3 により導入が決定されていますが、TIA や ISO/IEC ケーブリング規格では規定されていません。一部のガラス・メーカーは “500 m” と言っていますが、現状は多くのメーカーが “550 m まで” を引き合いにだしています。
注記:以前の ANSI/TIA-568-B.3 においては、現在の ANSI/TIA-568-C.3 の 200 MHz.km と異なり、62.5 µm ファイバーのモーダル帯域幅は 160 MHz.km です。この変更は、ISO/IEC 11801 と調和を図るため実施されました。これにより距離が 1000BASE-SX では 220 m および 10GBASE-S では 26 m と短くなることになります。
下記の表も、これらの距離に関連した損失リミット値です。
1000BASE-SX 10GBASE-S 40GBASE-SR4 100GBASE-SR10 OM1 2.60 dB 2.5 dB 規定なし 規定なし OM2 3.56 dB 2.3 dB 規定なし 規定なし OM3 3.56 dB 2.6 dB 1.9 dB 1.9 dB OM4 規定なし 規定なし 1.5 dB 1.5 dB 設計においては、アプリケーションが問題なく稼動することを保証するために、距離および損失の両方を考慮する必要があります。OM4 ファイバーは、100GBASE-SR10 で 125 m をサポートするために少ないファイバー損失であることが必要です。
850 nm 1300 nm 1310 nm 1550 nm OM1 3.5 dB/km 1.5 dB/km - - OM2 3.5 dB/km 1.5 dB/km - - OM3 3.5 dB/km 1.5 dB/km - - OM4* 2.5 dB/km 0.8 dB/km - - OS1 ISP - - 1.0 dB/km 1.0 dB/km OS1 OSP - - 0.5 dB/km 0.5 dB/km OS2 ISP - - 1.0 dB/km 1.0 dB/km OS2 OSP - - 0.5 dB/km 0.5 dB/km ISP = 屋内プラント、OSP = 屋外ブラント (TIA のみ適用)
* 上記の OM4 の値は、TIA-492AAAD に由来しています。この要件は最小値です。多くのメーカーは 2.3 dB/km を引用しています。ファイバー・プラントを設計する場合は、メーカーと相談しながら注意深く進める必要があります。
重要:
DTX CableAnalyzer のファイバー・ケーブル・タイプを設定する場合には-> -> ->
確実に正しいモード帯域幅をもったファイバーを選択することが重要です。TIA または ISO/IEC の損失距離試験結果に影響をおよぼすことはありません。しかし、LinkWare によるテスト・レポートの下部に表示されるネットワーク準拠規格が変わってきます。
12) "1 ジャンパー"、"2 ジャンパー"、"3 ジャンパー" 方法とは?
DTX では従来、ファイバーのテスト方法の名称として TIA-526-14-A 規格に準拠して “方法 A"、”方法 B"、”方法 C" が使用されていました。ファームウェア・バージョン 2.36 からは以下のように変更となりました。
- "方法 A" が "2 ジャンパー" に変更
- "方法 B" が "1 ジャンパー" に変更
- "方法 C" が "3 ジャンパー" に変更
上記名称の変更は、ISO/IEC 14763-3 国際規格との整合性を図り、ユーザーが正しいテスト方法を選択できるように実施されました。
旧バージョン (V2.24 以前)
->
新バージョン (V2.36 以降)
->
各テスト方法の詳細については、TIA -526-14-A および ISO/IEC 14763-3 規格書をご確認下さい。参考資料として “オンライン総合カタログ” の P45 ページにも記載があります。
DTX と ファイバー・モジュール (MFM2/SFM2/GFM2) を使用したテスト方法については、最新版のマニュアル “DTX-MFM2/SFM2/GFM2 ファイバー・モジュール:ユーザー・マニュアル, Rev. 4” をダウンロードしてご覧下さい。
屈折率(n): ある媒体において、真空中を伝搬する電磁波の速度と媒体中の伝搬速度の比率。
屈折率は、真空中を伝わる光の速度とファイバーの中を伝わる光の速度の比率です。テスターは、ファイバー長を測定するために、屈折率を使用します。単位は n です。DTX CableAnalyzer の “ファイバー・タイプ” メニューで定められている n の値は、ほとんどのアプリケーションに適応しています。テスターの n とファイバーの実際の n との小さな違いは、通常、長さ測定において、不良となるような大きな差は生じません。
n の有効範囲は 1.1 ~ 1.71 です。n を増やすと、測定した長さが減少します。有効範囲外の n の値を入力した場合、DTX CableAnalyzer は、入力値として受け付けません。
テクニカル・リファレンス・ハンドブック(英文) の “Maintenance & Specifications” を参照すると最大長に関して以下の記述があります。
DTX-MFM2: < 5 km
DTX-GFM2: < 5 km
DTX-SFM2: < 10 km私どもは、お客様が 10 km を越えるシングルモードのファイバー・リンクを問題なくテストされていることを承知しています。これは可能かもしれませんが、できるかどうかはリンクの品質に依存します。つまり、メイン・ユニットと通信を行うリモート・ユニットのその能力によって決まります。また、マニュアルには、メインとリモート・ユニット間で通信するためのダイナミック・レンジも記載されています。
DTX-MFM2: > 12 dB
DTX-GFM2: > 22 dB
DTX-SFM2: > 22 dBファイバー・ロスが 0.5dB/km で、2 km おきに 0.1 dB のスプライスがあるシングルモード・リンクをテストしているならば、理論的にはおよそ 36 km の距離までテストすることが可能かもしれません。ただし、あくまでもフルーク・ネットワークスの仕様は、シングルモードのファイバー・リンクにおいて、最高 10 km です。36 km ではありません。