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OTDR 測定時のカーソル配置について

Seymour Goldstein

OTDRを使用してパーマネント・リンクをテストおよび特性化する際には、コネクター減衰量A/Bとファイバー損失Cの測定が必要です。この測定をおこなうには、ランチ・コードとテイル・コードが必要です(図1参照)。

OTDRを使用したパーマネント・リンクの測定
図1 - OTDRを使用したパーマネント・リンクの測定

手動測定を行う場合、図2で示すように、図1の基準面と一致するようにカーソルを配置するのが妥当と考えるかもしれません。これは妥当なように見えますが、測定エラーにつながる可能性があります。位置2にカーソルを配置して手動測定を行う場合は、後方散乱の尾部ではなく、直線部分にカーソルを配置するようにしてください。言うまでもなく、下記に説明する通り、自動測定の方がより良い結果が得られます。

手動モードにおけるカーソル位置
図2 - 手動モードにおけるカーソル位置

OTDR 自動測定を行う場合、図3で示す位置にカーソルが配置されます。位置2 と手動モードでのカーソル位置の違いを見比べてください。

自動モードにおけるカーソル位置
図3 - 自動モードにおけるカーソル位置

敷設済み光ファイバー配線の減衰測定を定義する規格、IEC61280-1 と IEC61280-2によると、2つのカーソルの適切な配置場所は、図3で示すように、2つのピークの手前の湾曲が急変する場所で、これは2つのコネクターを表します。これを見て、OTDR はコネクター損失を無視することで重大な測定エラーを生み出していると考えられるかもしれません。しかし、ここでは一見して分からないことが起きています。

図2のように2つめのカーソルをどこに配置するのかを目測する代わりに、OTDRは5カーソル方式として知られる規格で定義された測定方法を使用します。この方式では、測定を行うために5つのカーソルを配置する必要があるからです。結果、より精密な測定となります。その方法は以下の通りです。

図 4 は、後方散乱トレース上のカーソル位置を示しています。X1とX2は、ランチ・テストコードの線形回帰エリアを定義しています。X3とX4は、テイル・コードの線形回帰エリアを定義しています。X5は、位置1に配置する必要があります。X6は、例示目的で「6つめのカーソル」として示されており、位置2に配置される必要があります。

5カーソル方式による減衰測定
図4 - 5 カーソル方式による減衰測定

図5 を参照しながら、位置2で何が起きているのかを詳しく見てみましょう。自動モードでは、OTDR は5カーソル方式(例、5ポイント)を使用しますが、手動モードでは、2ポイント損失測定(すなわち、2つのカーソルを使用)しか行うことができません。手動モードではより高い減衰量として測定され、不確実性も高くなることに注目してください。パルス幅が大きくなるほど不確実性は増しますが、後方散乱がより緩やかな傾斜を持つほど不確実性は減ります(すなわち、1310 nm および1550 nmの測定)。

注記:すべてのOTDR 損失測定は、2つの後方散乱のレベルを比較することで行われます。

手動モードにおける測定エラー
図5 - 手動モードにおける測定エラー

OTDR自動測定の後に、コネクター損失の開始部分にカーソルが配置されていても、心配はいりません。OTDR は適切な測定を行っており、これもまた規格に準拠するものです。図2で示す、位置2のカーソル配置は、必ずしもOTDRがその位置を使用して測定を行ったとは限りません。リンクの基準面を相関付けるために、そこにカーソルが配置された可能性があります。


 
 
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