DX ソリューション - Versiv&新 JIS 規格での試験 Q&A
DX (デジタル・トランスフォーメーション) に取り組む企業や組織に対して、高品質なネットワーク環境を提供するのが、フルーク・ネットワークスの Versiv ファミリー製品です。これらの製品は、ネットワークの設計、施工、および運用・トラブルシューティングの最適化に役立つソリューションを提供しています。
DX の普及に伴い、通信の確実性を保証するネットワーク配線の重要性がますます高まっています。洗練された配線は信号の安定性とパフォーマンスを向上させ、データの迅速かつ効率的な伝送を実現します。競争上の優位性やセキュリティ確保に貢献し、将来の拡張性と柔軟性も兼ね備えています。高品質なネットワーク配線はビジネスのパフォーマンスやセキュリティに直結し、デジタル・トランスフォーメーションの成功にも不可欠です。
2022 年 12 月に制定された「JIS X5153: 2022 平衡配線設備 - エンド ツーエンドリンク (E2E)、モジュラプラグ終端リンク (MPTL) およびダイレクト・アタッチ配線設備 (DAC) で規定された測定の試験方法に準拠した DSX ファミリー製品は、DX の普及において不可欠なツールとなりました。また、セキュリティ・カメラや PoE アプリケーション分野でも需要が高まっており、これらの測定ニーズにも対応します。DSX ファミリー製品は、高度な測定要件を満たすことで、信頼性とパフォーマンスの向上に貢献します。
JIS X 5153: 2022 で規定された MPTL、E2E、DAC の試験は、それぞれの目的に合わせたケーブルのパフォーマンスと品質管理に不可欠です。また、同時に制定された産業施設における一般的な配線に関する新規格「JIS X 5150-3: 2022 汎用情報配線設備-第 3 部:産業用施設」では、産業用イーサネット・アプリケーションの E2E 試験に特化した配線性能適合試験を行う必要があります。このような試験には、パッチ・コード・アダプターが不可欠であり、あなたの強力なサポートとなるでしょう。
DSX-PC5e (Cat 5e 用)
DSX-PC6 (Cat 6 用)
DSX-PC6A (Cat 6A 用)
「JIS X 5153:2022 平衡配線設備 ― エンド ツーエンドリンク,モジュラプラグ終端リンク及びダイレクト・アタッチ配線設備の測定」は、国際規格である「ISO/IEC 14763-4:2021 Information technology — Implementation and operation of customer premises cabling — Part 4: Measurement of end-to-end (E2E) links, modular plug terminated links (MPTLs) and direct attach cabling」を翻訳した JIS 規格です (技術的な内容は同じ)。 |
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この規格では、以下の内容が規定されています。 | ||||||||
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また、フィールドおよびラボの条件下で 2 ペアおよび 4 ペアの終端用フリー・コネクターも含まれています。ISO/IEC 14763-4:2021 の改訂では、以下の主な技術的変更が行われています: | ||||||||
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この規格は顧客施設の配線に関する測定方法を提供し、各種の配線リンクにおける性能評価に役立つものです。 |
「JIS X 5150-3:2022 汎用情報配線設備―第3部:産業用施設」は、国際規格である「ISO/IEC 11801-3:2017 Information technology — Generic cabling for customer premises — Part 3: Industrial premises」を翻訳した JIS 規格です (技術的な内容は同じ)。 |
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JIS X5150-3:2022 (ISO/IEC 11801-3:2017) は、産業施設における一般的な配線に関する規格です。この規格は、産業用施設内の自動化アイランドに頑強なサービスを提供するために重要な役割を果たします。また、これらの施設には、「JIS X 5150-2:2021 汎用情報配線設備―第 2 部:オフィス施設」(ISO/IEC 11801-2:2017 Information technology — Generic cabling for customer premises — Part 2: Office premises) や「データセンター・スペース」(ISO/IEC 11801-5:2017 Information technology — Generic cabling for customer premises — Part 5: Data centres) で規定される) の一般的な配線も含まれます。 |
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つまり、JIS X5150-3:2022 (ISO/IEC 11801-3:2017) は、産業施設内の配線における一般的な要件を定義しています。これにより、産業用施設内の自動化システムや他の機器に対して信頼性の高い通信環境を提供することができます。 |
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この規格は、産業環境における配線に特化しており、JIS X 5150-2:2021 汎用情報配線設備の第2部:オフィス施設 (ISO/IEC 11801-2) で定義されるオフィス・スペースや ISO/IEC 11801-5 で定義されるデータセンター施設とは異なる要件が含まれています。 |
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要約すると、JIS X 5150-3:2022 (ISO/IEC 11801-3:2017) は産業施設における一般的な配線に関する規格であり、自動化システムや他の機器に対して信頼性の高い通信環境を提供するために重要な役割を果たします。 |
JIS X5150-3:2022 (ISO/IEC 11801-3:2017) と ISO/IEC TR 11801-9902:2017 は、E2E (エンドツーエンド) 試験に関連する規格ですが、それぞれ異なる目的と使い方があります。 |
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まず、JIS X5150-3:2022 (ISO/IEC 11801-3:2017) は、産業用施設の配線に関する規格であり、E2E 試験の基本的な要件が含まれています。この規格は一般的な E2E 試験のために使用されるべきです。 |
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一方、ISO/IEC TR 11801-9902:2017 は、情報提供的な技術報告書であり、E2E 試験において以下の 2 つの主な問題があります。 |
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クラス EA の欠如: ISO/IEC TR 11801-9902:2017 にはクラス EA が含まれていないため、クラス EA に関連する試験にはこの規格は適用できません。 |
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コネクター数に基づく異なるリミット値の選択要件: ISO/IEC TR 11801-9902:2017 では、ユーザーはトポロジー (コネクター数) に基づいて異なるリミット値を選択する必要があります。しかし、ユーザーは通常、このトポロジーを正確に把握していないため、最悪条件 (6 コネクター) を使用する必要があります。しかしこれは JIS X 5150-3:2022 (ISO/IEC 11801-3:2017) と同じです。そのため、フィールド・テストでは JIS X 5150-3:2022 (ISO/IEC 11801-3:2017) の方が適切です。 |
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したがって、一般的なフィールドでのテストにおいては、JIS X 5150-3:2022 (ISO/IEC 11801-3:2017) の使用が推奨されます。ISO/IEC TR 11801-9902 は、熟練した研究および開発 (R&D) のための環境や、コネクター性能に対してより厳密な制御が必要なテストを希望する顧客に対して使用することができます。 |
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ISO/IEC TR 11801-9902 は、詳細な技術的情報や特定の状況に関する指針を提供するための報告書です。研究開発や特定の要件に対応するために、より高度なテストが必要な場合に利用されます。この規格は、より厳密な基準や試験条件を必要とする顧客や特殊な環境でのテストに適しています。 |
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一方、JIS X5150-3: 2022 (ISO/IEC 11801-3: 2017) は、一般的なフィールドでの E2E テストに使用される主要な規格です。産業用施設の配線に関連する基本要件が含まれており、実際の運用環境での性能を評価するための十分なガイドラインを提供します。 |
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つまり、JIS X5150-3: 2022 (ISO/IEC 11801-3: 2017) は広く受け入れられており、通常のフィールド・テストに適しています。一方、ISO/IEC TR 11801-9902 はより専門的な要件や高度な制御が必要な場合に適しています。適切な規格を選択するためには、顧客のニーズや特定のテスト条件を考慮することが重要です。 |
フルーク・ネットワークスの Versiv™ (バーシブ) プロダクト・ファミリー製品をお勧めします。 | |||||||||||
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Versiv™ (バーシブ) プロダクト・ファミリー製品の柔軟なモジュール構成 | |||||||||||
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Q4 でご紹介した標準モデル以外に、目的に合わせて次の組合せキットをご用意しています。 |
型式 | 製品名 | 本体価格 | ゴールド・サポート | |||
1 年間モデル | 定価 | 3 年間モデル | 定価 | |||
DSX2-8000 | DSX-8000 ケーブルアナライザー | 2,310,000 | GLD-DSX-8000 | 141,000 | GLD3-DSX-8000 | 306,000 |
DSX2-8000MI | DSX-8000, マルチモード光損失測定モジュール/Fiber Inspectorビデオ・プローブ・バンドルキット | 3,280,000 | GLD-DSX-8000 | 141,000 | GLD3-DSX-8000 | 306,000 |
GLD-CFP-MM-ADD | 120,000 | GLD3-CFP-MM-ADD | 261,000 | |||
DSX2-8000QI | DSX-8000, 4 波長光損失測定モジュール/Fiber Inspector ビデオ・プローブ・バンドルキット | 4,310,000 | GLD-DSX-8000 | 141,000 | GLD3-DSX-8000 | 306,000 |
GLD-CFP-Q-ADD | 195,000 | GLD3-CFP-Q-ADD | 414,000 | |||
DSX2-8000QOI | DSX-8000, 4 波長光損失測定モジュール/4 波長 OTDR モジュール/Fiber Inspector ビデオ・プローブ・バンドルキット | 5,820,000 | GLD-DSX-8000 | 141,000 | GLD3-DSX-8000 | 306,000 |
GLD-CFP-Q-ADD | 195,000 | GLD3-CFPQ-ADD | 414,000 | |||
GLD-OFP-MOD-Q | 195,000 | GLD3-OFP-MOD-Q | 423,000 | |||
注記:定価は 2023 年 4 月現在の税抜き価格です。 |
DSX ケーブルアナライザーをすでにお持ちの方で、光ファイバーの損失試験あるいは OTDR 試験を実施したい方のために別途、専用のモジュールをご用意しています。 |
型式 | 製品名 | 本体価格 |
CertiFiber Pro ファイバー・モジュール・セット | ||
CFP-MM-ADD | CertiFiber Pro マルチモード・モジュール・セット | 950,000 |
CFP-SM-ADD | CertiFiber Pro シングルモード・モジュール・セット | 1,190,000 |
CFP-Q-ADD | CertiFiber Pro マルチ/シングルモード 4 波長モジュール・セット | 1,810,000 |
OptiFiber Pro OTDR モジュール | ||
OFP-MM | OptiFiber Pro マルチモード OTDR モジュール | 1,010,000 |
OFP-SM | OptiFiber Pro シングルモード OTDR モジュール | 1,040,000 |
OFP-QUAD | OptiFiber Pro 4 波長 OTDR モジュール | 1,520,000 |
OFP-Q-ADD | OptiFiber Pro マルチ/シングルモード 4 波長モジュール・セット | 1,770,000 |
注記:本体価格は 2023 年 4 月現在の税抜き価格です。 |
情報配線システムの規格には、大きく国際規格の ISO/IEC 標準規格および米国規格の TIA 標準規格があり、それぞれに配線規格と試験規格があります (下図参照)。 一般に GIGA スクール構想の時のような公共案件では JIS 規格に準拠した配線システムの敷設工事と試験が行われます。ただし、以下の例のように JIS 規格は ISO/IEC の翻訳規格となっています。 例:
上述の ISO/IEC および TIA の配線規格は、試験結果が合格となれば基本的にはアプリケーション性能を満たすことが保証されています。 また、団体規格として IEEE の機器間の伝送方式 (主にデータリンク層と物理層) に基づくアプリケーション規格※1 があります。これは配線のエンド・ツー・エンド間の物理層の伝送性能を規定しています。配線規格を使用して合格となっても、実際の伝送性能を満たさない場合にはこのアプリケーション規格にもとづき仕様が決められる場合もあります。 ※1: 例えば、アプリケーション規格の仕様記載の例として「GIGA スクール構想の実現標準仕様書」の「10 校内 LAN」中のフロア・スイッチの解説では、「10GBASET、10GBASE ER/LR/SR ポート に、10Gbps 対応ケーブルを接続することで、その区間は 10Gbps までの速度の通信が可能となる。」と記載があります。 |
ISO (JIS) と TIA ともに、配線システムを構成するコネクターやケーブルなどの配線部材と配線システム全体の性能の規定を行っていますが、ISO 規格では配線システムはクラス、配線部材に関してはカテゴリーと呼んでいます。ただし、TIA は両者に対してカテゴリーという呼び方を採用しています。 | |
*クラス F、FA、クラスⅡのコネクターは RJ45 を使用しません (TERA コネクターまたは GG45 コネクター)。
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メタル配線のカテゴリーごとの性能の違いは以下の表をご覧ください。 |
JIS で規定されている構造化情報配線システムの配線構成の定義には次の図 9-1 と図 9-2 に示すような接続形態が定義されています。 |
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図 9-1 は、分岐点 (CP) および情報コンセント (JIS での端末機器アウトレットに相当) を含む一般的な構造化情報配線システムの形態例で、図 9-2 は、パッチ・パネル間を接続する構内情報配線システムの形態例を示します。そして、図 9-1 と図 9-2 のそれぞれにはパーマネント・リンクとチャネルと呼ばれる定義区間があります。 これらの接続形態は、JIS ではサブシステムと呼ばれ、実際の配線システムは、図 9-1 のサブシステムだけか、あるいは、図 9-1 のサブシステムが図 9-2 の単数または複数のサブシステムと組み合わさったものとなります。
また、測定対象には、パーマネント・リンクでは,敷設されたケーブル両端の接続部を含みますが、チャネルの場合、機器との接続部分は含みません。 |
一般的に敷設工事時における試験の対象はパーマネント・リンクとなります。 |
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パーマネント・リンク試験は、正にネットワークの基盤と見なされるためチャネル試験よりも優先されます。適切なデータ伝送はチャネル全体のパフォーマンスに依存しますが、チャネルは配線リンク内で物理的に最も脆弱なパッチコードにより構成されるため、業界規格ではパーマネント・リンク試験よりもマージンが多め (規格値が緩く) に設定されています。
つまり、パーマネント・リンクの部分に問題があったとしても高品質のパッチコードを使用してチャネル試験を行うと合格になることもありえます。それに加えて、パッチコードや機器コードは取り外しや持ち歩くことも多く、また、一般の販売商品と見なされることが多いため、指定されたベンダーとは別の (時には低品質の) 業者から購入されることもあります。 そのため、パーマネント・リンクを試験することが敷設時の配線性能を保証するための最良の方法になります。 したがって、配線規格に準じた配線施工を行う場合、施工業者はパーマネント・リンクの部分だけを構築して作業終了とする場合が多々あります。その後、パッチコード (機器ケーブル、ワークエリア・コード) は SI 業者やネットワーク・ユーザーが取り付けることになります。 チャネル性能は、規格に適合したパッチコードあるいは機器コードをパーマネント・リンクに接続すれば自動的に規格を満たすことを前提に性能が規定されています。仮にチャネル試験のみを行った場合は、試験時に使用したパッチコードを交換するべきではありません。パッチコードを交換した場合は改めてチャネルとしての試験を行う必要があります。 |
テスターの接続箇所はそれぞれ異なり、測定対象にも違いがあります。 |
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パーマネント・リンクの測定は、パーマネント・リンク・アダプターを使用して次の配線区間の性能を測定します。
パーマネント・リンク・アダプターを使用した場合は、嵌合部分の測定は対象範囲となりますが、下図に示すようにチャネル・アダプターを使ったチャネル測定の場合は、パッチ・コードとチャネル・アダプターとの嵌合性能は測定の対象となっていません (図 11-3 参照)。理由は IEEE からの指針によるもので、パッチ・コードと機器との接続が RJ45 タイプのコネクター以外のあらゆるコネクターを想定しているため、仮に RJ45 用に嵌合特性を規定しても、他のコネクター・タイプにその規定を適用させることはできません。そのため、チャネルの要件から、この接続部分は除かれることとなりました。また、その接続部分によってリンク性能が劣化しないようにすることは、機器ベンダーの責任となっています。
※:リモート (子機) 側も同様にチャネル端は測定対象に含まれません。 |
専用のパッチ・コード・アダプターを使用して試験すべきです。理由は、チャネル・アダプターを使ったチャネル試験を利用して試験した場合は、Q11 でも説明した通り、パッチ・コードのプラグとテスターのチャネル・アダプターとの嵌合部分の性能が測定対象に含まれないためです (図 12-1 参照)。 | |
パッチ・コードは、次の規格によってその性能が規定されています。
写真 12-2: カテゴリー別のパッチ・コード・アダプター例 ※:各パッチ・コード・アダプター間の互換性はありません。図 12-3 に Cat 5e のパッチ・コード試験規格選択画面例を示します。
パッチ・コード・アダプターに関する、さらに詳しい技術情報をご用意しています。
パッチコードは、敷設工事中あるいは実際に運用が始まった段階で接続されますが、往々にして作業現場で自作したパッチコードや、あるいは規格性能に対する認証試験を実施しないで出荷された、劣悪な品質のものが使われる場合があります。また、通信速度の高速化に伴い、エンド・エンド間の伝送を通信エラーなく行うためには、配線インフラの機器に直接接続するこれらのパッチコードにも、厳しい性能が求められています。 |
一端が RJ45 プラグで成端され、機器に直接接続された水平配線で、モジュラー・プラグ成端リンク (MPTL) と呼ばれるものです。従来の配線構成であるチャネル、パーマネント・リンクの他に、ビル・オートメーション、電子オフィス、セキュリティに関連する規格で認知されてきた MPTL は、ANSI-TIA568.2-D に取り入れられ、アウトレットや機器コードの使用が困難、またはセキュリティ上安全でないと考えられる状況での機器接続のための選択肢として承認されました。 |
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一般に、通常移動する必要がない機器 (例: セキュリティ・カメラおよび LED ライト) などへの接続用として TIA 規格で承認されました (図 13-1 参照)。
図 13-2 および 図 13-3 は、JIS X5153:2022 規格に適合する測定構成を示しています。当該図にはそれぞれ「2 点接続 MPTL」と「3 点接続 MPTL」構成を測定するための基準面を示します。
MPTL を使用する場合には、チャネルとは異なり、もはやリンク内に 4 つのコネクターを使用することはできません。 ただし、MPTL を直接、機器に接続しているため、パッチコード試験と同じように、MPTL 試験でもプラグの性能を必ず確認するようになっています。 MPTL 試験では、現場で成端された MPTL のエンド・プラグを含めた性能をみるために、テスターのメイン・ユニット側にパーマネント・リンク・アダプターを使用し、遠端のリモート・ユニット側にパッチコード・アダプターを使用する必要があります (図 13-4 参照)。そのため、フルーク・ネットワークスではお客様の利便性を考慮し、パッチコード・アダプターおよび DSX パーマネント・リンク・アダプターをそれぞれ単体で提供しています。これらを使えば、規格選択画面で TIA テスト・リミット値の中の MPTL を選択するだけで試験が可能です。
注記: モジュラー・プラグ成端リンク (MPTL) が TIA によって定義される以前に、MPTL と同様の目的で BICSI によって定義されたモディファイド・シングル・コネクター・パーマネント・リンクがあります (図 13-7 参照)。
さらに MPTL 関連の詳しい情報は下記のブログをご覧ください。
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元々は、従来の情報配線の基準設計では対応できないデータ・センターのラック内あるいは隣接ラック間の機器を直接接続する 30 m 以内の短い長さの両端プラグ付き Cat 8 ケーブルがそのアプリケーションでしたが、最近の CCTV カメラ、ワイヤレス AP、ビル・オートメーション・システム (BAS) 機器の普及に伴う必要性からその配線構成と定義が示された新たなリンクです。 |
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DAC (ダイレクト・アタッチ配線設備) は、「2 つの機器を接続する、両端にプラグがあり、中間に接続ハードウェアがないケーブル」と定義されており、ISO/IEC 11801-1 (情報技術 – 顧客宅内の一般的なケーブル配線 – パート1:一般的な要件) に従い、2019 年 7 月に発行された ISO/IEC のテクニカル・レポート ISO/IEC TR 11801-9907 で新たな性能が定義されています (同文書の Annex A では、25GBase-T および 40GBase-T をサポートするため Cat 8 に相当する 2,000 MHz 帯域までの Class I 対応 5 m ケーブルのパラメーター仕様が定義されています)。なお、試験方法は IEC 14763-4 の第 2 版で提供されおり、2022 年 12 月 20 日付けで、JIS X 5153:2022 として制定されました。 DAC の性能仕様は、ISO/IEC 11801-1 の 3 コネクション・パーマネント・リンクの性能要件にもとづいており、試験はチャネル測定とは異なり、プラグとジャックの嵌合特性を含めて実施されます。図 14-1 に DAC の構成と測定基準面を示します。図 14-2 にパッチ・コード・アダプターを使用した測定の構成例を示します。
図 14-3: パッチ・コード・アダプター 注記:パッチ・コード・アダプターは、カテゴリーに関しての互換性はありません。したがって、被測定対象パッチ・コードに該当するパッチ・コード・アダプターを必ずご使用ください。DAC のリミット値は、ISO/IEC 11801-1 で定める 「3 コネクション・パーマネント・リンク」に基づきます。図 14-4 に DAC のテスト規格設定画面例と 図 14-5 に、DAC のテスト画面と合格結果表示例を示します。
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ございます。つぎの表に示すように MPTL および DAC 測定の規格には、Q16 で解説します (+PoE) および (+All) の規格の選択肢に関してチャネル、パーマネント・リンクと違いがあります (表 15-1 および図 15-1、図 15-2 参照)。 |
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表15-1: 各配線構成の (+PoE) および (+All) に関する規格選択肢の違い
したがって、MPTL の配線構成によりアクセス・ポイントへの配線を行う場合は (+PoE) 付きの規格選択をされることを推奨します。また、同様に Wi-Fi アクセス・ポイントへの配線を DAC 配線構成で行う場合には (+All) の付いた試験規格※で試験をされることを推奨します。 ※注記: (+All) が付いた規格選択を行った場合、直流抵抗アンバランスの他に、主なパラメーターとして TCL と ELTCTL の 2 つが測定されます。これらのパラメーターはノイズ耐性、および隣接するケーブルからのエイリアン・クロストークやその他の外部からのノイズ源などのノイズの多い環境で十分なパフォーマンスを発揮するかどうかを示すための優れた指標です。したがって、ノイズの多い環境に敷設していて、ノイズ耐性を判断する簡単な方法が必要な場合には、(+All) を選択することが推奨されます。 |
ツイスト・ペア・ケーブル配線のテストに関しては、挿入損失、NEXT、PSNEXT、ACR-N、PSACR-N、ACR-F、PSACR-F、そしてリターン・ロスなど、業界規格に基づきパーマネント・リンク認証試験をするために必要ないくつかの重要なテスト・パラメーターがあります。 |
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要求されるテスト・パラメーターは、選択したテスト・リミットに対して自動的に試験されますが、フルーク・ネットワークスの DSX CableAnalyzer™ シリーズのテスト・リミット画面では規格名称の後ろに (+All) または (+PoE) という表示が付いているテスト規格もあります (図 16-1 ISO と TIA の規格選択画面例参照)。
例えば、「+PoE」が選択された場合、これらの測定値は、DC ループ抵抗のリミット値に加えて、ペア内の DC 抵抗アンバランス (不平衡) とペア間の DC 抵抗アンバランスのリミット値が追加されます。 注記:MPTL (+PoE) の際は合否判定のリミットはありません。 「+All」を選択した場合には、さらに ELTCTL、TCL、CMRL、および CDNEXT 測定が追加されます。この 4 つのパラメーターもフィールド試験の性能試験要件とはされていませんが、ケーブル製造業者にとって規格適合性を確立するために必要なため配線仕様書に記載されていることがあります。 以下にそれぞれのバランス測定の測定内容の概要を示します。 (1) (+PoE):DC 抵抗アンバランスの測定 10/100BASE-T では、送受信用に 12, 36 の 2 本しか使用しないため、残りの 2 本を PoE に使用できますが 1000BASE-T 以上では、双方向通信のために 4 対すべてが信号伝送に用いられます。このため、データが送受信される同じ対線上で PoE 電力が供給されることになります。 図 16-2. に 2 対のツイスト・ペア・ケーブルを利用した PoE の給電メカニズムを示します。2 ペア PoE アプリケーションでは、ペアの各導体間で電流を均等に分割するコモン・モード電圧を印加することによって電力が伝送されます。コモン・モード性能を高めるには、ペアの各導線の DC 抵抗がより等しい、すなわち、より平衡している必要があります。
このような現象はパンチ・ダウン終端の不具合、品質の悪い、あるいは摩耗したパッチコードによる接触抵抗の増大、模造ケーブル (CCA:銅被覆アルミ) の使用などに起因します。 さらに IEEE 802.3bt PoE 規格では、従来の IEEE802.3at 標準規格よりも、より多くの電力を 4 ペアのすべてを使って供給します (図 16-3 参照)。
現在の規格では、ケーブル内の各ペアは、ループ抵抗の 3 % 未満という抵抗アンバランス要件を満たす必要があります。また、さらに、リンクの各ペア間の抵抗バランスを、同様に規格では、ループ抵抗の 7 % 未満の値を満たす必要があります。 (+PoE) を選択すると、DSX は各ペアのループ抵抗のリミット値に基づいて合否を判定します。ループ抵抗はどのような場合でも測定されますが、(+PoE) または (+All) が選択されている場合に限ってリミット値と比較されます。図 16-4 にペア内の直流抵抗アンバランスと 12-36 ペア間のアンバランスの計算と実際の測定した試験結果画面例を示します。
抵抗アンバランスの測定に関するさらに詳しいテクニカル情報は次のホワイト・ペーパーでお読みいただけます。 ホワイト・ペーパー:直流抵抗のアンバランス試験 PoE システムのための簡単かつ低コストな保険 (2) (+All):TCL, ELTCTL の測定 外部ノイズがどれだけケーブル内に侵入するのかを表す対地平衡度を示す伝送性能パラメータです。数値が大きいほど外部ノイズに強い配線システムであるということが言えます。この平衡度に関しては ANSI/TIA-568.2-D, ANSI/TIA-1005-A および ISO/IEC 11801-1 で規定されています。 イーサネット信号は差動モードで、ノイズ信号はコモン・モードでペア配線に印加されます。ノイズがケーブルに注入されると、このコモン・モード信号の一部が差動モードに変換され、イーサネット信号の一部になる可能性があります。モード変換と呼ばれるこの現象は、イーサネット信号には好ましいものではありません。 TCL (横方向変換損) と TCTL (横方向伝達変換損) は、モード変換の測定に使用される 2 つのパラメーターです。TCL は一方の端でペア内のモード変換を測定し、TCTL は反対側の端でペア内のモード変換を測定します。ただし、TCTL テストでのコモン・モード信号の量は、挿入損失のためにリンクの長さに依存するため、等レベル化の手法を適用した ELTCTL (イコール・レベル TCTL) を使用されています (図 16-5 および図 16-6 参照)。
このようなことから、ノイズの多い環境に敷設していて、ノイズ耐性を判断する簡単な方法が必要な場合には、(+All) を選択することが推奨されます。さらに、メーカー仕様に対する安心感も得ることもでき、しかも、障害発生時のトラブルシューティングにも理想的です。つまり、他の必要な伝送パラメーターが規格のリミット値を上回る優れたマージンを示している場合でも、TCL と ELTCTL で不合格となった場合はビット・エラーと再送信を引き起こす可能性があるからです。 |
エイリアン・クロストークはその測定がANSI/TIA-568.2-D、ISO/IEC 11801 および JIS X 5150 規格で規定がされております。ただし、シールド配線に限り、ある一定の要件、すなわち「チャネルの結合減衰量を満足した配線に対しては、現場でのエイリアン・クロストーク測定は不要 (設計によって適合) 」 とされています。 | |
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● エイリアン・クロストークについて解説したビデオがこちらからご覧いただけます。 | |
● エイリアン・クロストークについて解説した資料はこちらからダウンロードできます。 |
光ファイバー配線規格でも試験もメタルと同様に配線の構成にはパーマネント・リンクとチャネルが定義されています。 |
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実際には、現在、一般的には光ファイバー配線は端末までの配線に使用されることはなく、次の様に機器間の接続に使用されています。また、標準的に使用されている測定方法の 1 ジャンパー法では、機器コードは測定できないことと機器コードは配線敷設後に交換される可能性があることから光ファイバー配信の試験ではパーマネント・リンクの測定が行われています。 そして、この機器間の配線性能の仕様の規定方法には、JIS 等の配線規格と IEEE 規格 (アプリケーション規格) との間で考え方の違いがあります。つまり、配線規格は機器間に存在する部材 (コネクターやケーブル) の総合的な性能 (減衰量、全体の反射減衰量あるいは個々の接続部材の反射減衰量) を規定することで、最終的にアプリケーションが正常稼働できる性能を担保しています。一方、アプリケーション規格は、光源から射出された光信号が所定の減衰を伴って必要最小限の光パワーが受光器に到達すればよいという考え方です。図 18-1 に配線規格と IEEE 規格 (アプリケーション規格) の性能評価の違いを示します。
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単純にリンクを構成するケーブル、コネクター、スプライスの数と個々の固定値を掛けた値の総和を計算します。例として、JIS X5151-2018 Fiber Link OM3 (850 nm の場合) の計算方法を以下の図に示します。 | |||||||||||||||||||||
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Q19 で明らかなように、配線規格ではアダプターやスプライスの数が少なくなればその分、最大許容損失も少なくなります。したがって、アプリケーション規格では合格したものが配線規格で試験すると不合格になる現象がありえます。これは、特に個々の構成部材の減衰量が施工技量の品質問題により全体の損失量を大きくしたために生じたと考えられます。したがって、配線規格とアプリケーション規格の違いを熟知した上でどちらかを選択するか、あるいは両方の規格で試験を行うことが推奨されます。 |
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以下の例は、IEEE 規格で合格したリンクが JIS 規格の試験で不合格になった例を示します。 |
ございます。 次の「メタル/光ファイバー配線測定の用語集 (Rev A)」の中に詳しく解説してありますので、こちらをご覧ください。 | |
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ProjX 管理システムは、従来の「現場が変わるたびに試験の設定をし直す」という従来のやり方から、「現場ごとに名前を付けた複数のプロジェクトを作成し、その個々のプロジェクトごとに試験条件をあらかじめ作成し、試験結果を管理する」機能です。これにより、作業途中で他の現場を行き来しながら試験を行う場合でも、この ProjX 管理システムを使用することで、効率よく複数のプロジェクトを現場ごとに選択、管理できるばかりか、異なるテスターから得られた結果の容易な統合が可能になります。 |
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ProjX 機能を利用することで、プロジェクト (最大 100 プロジェクトまで設定可能) を事前に設定し、その中の一つをプロジェクトの変更画面から選択できます。そして、そのプロジェクトには、最大 10 件まで個別テストの設定情報の登録が可能です (図 22-1 プロジェクト変更 (選択) 画面参照)。 【特長】
このように、チーム全体が理解できる名前を付けたプロジェクト・ファイルを保存しておけば、現場作業者は、あらかじめ決められたプロジェクトの中のいくつかのテストのセットアップを選択するだけで試験を実施することができます。さらに、実施した試験については個々のプロジェクトの合格、不合格の件数やテストの進捗度も一目で把握できます (図 22-2 プロジェクト表示画面例参照)。
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LAN 配線システムの認証試験は、あらかじめ選択した配線規格のリミット値を試験結果が満たしていることを証明するレポートをお客様に提出することで初めて完了し、敷設工事の検収をあげることができます。これが正しく行われるための大前提は、使用するテスターが正しく校正され、レポートに記載された試験日が校正期限内に入っていることが必須条件です。 |
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つまり、校正期限の切れたケーブル・テスターを使った認証試験は、工事のやり直しや収益の悪化につながることになります。認証試験を実施するうえで重要なことは、当該配線システムのグレード (カテゴリーあるいはクラスなど) に合わせた適切な試験項目を選択することと、その試験に適合したケーブル・テスターを使用することです。そして、試験結果が確実なものであることを担保するために次の 3 つ文書を提出する必要があります (図 23-1 ~ 23-3 参照)。
認証試験結果が合格していることを証明する資料です (図 23-1 参照)。 試験成績書のヘッダー部分には、合否判定、測定したケーブルの識別番号等の他、校正日が記載されています。必ず、校正期限が切れていないことを確認する必要があります (図 23-4 参照)。
測定器の確度が規定の範囲以内にあることを証明する資料です。ISO9001 では一定期間ごとに校正することを義務付けています (一般的には 1 年間ごと)。(図 23-2 参照)※ ※参考:校正の重要性についての詳しい解説は次のブログ記事「校正の重要性 ~ なぜ校正が必要なのか?それがもたらしてくれるメリットは?~」でご覧いただけます。 (3) トレーサビリティー・チャート 測定器を校正するための校正機器も校正されている必要があり、これらの上位の校正機器が適切なものであることを証明するためのものです (図 23-3 参照)。 |
Versiv ファミリー製品シリーズには、試験結果が不合格になった場合に利用できる優れた障害診断解析機能が備わっています。 |
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1 つは障害が起きた場合に自動診断機能により、想定される問題の原因と対処方法をアドバイスしてくれる機能です。もう一つの機能は、HDTDX と HDTDR と呼ばれる周波数領域の測定結果をタイムドメイン (時間領域) のデータにデジタル変換する機能を使用し、親機から子機間の配線に沿ってクロストーク (漏話) とリターンロス (反射損失) の発生場所を特定して障害診断を行う手法です。 (1) 自動診断機能 先ず、自動診断機能ですが、テスターが HDTDX と HDTDR を使った時間領域のデータを自動解析して、想定される障害の原因と発生個所をビジュアルに示すものです。これは現場で不良リンクの問題解決にあたり、ある程度のガイドの役割を果たすことからトラブルシューティングに慣れていない初心者にとって有用な機能といえます。 実際の操作は、テスト完了後、試験結果表示画面で不合格になった場合に「診断」タブをタップして自動診断結果を見ます。図 24-1 に「2 コネクター・パーマネント・リンク」、図 24-2 に 「3 コネクター・パーマネント・リンク (CP 有り)」の実際の診断画面例を示します。この自動診断機能の RJ45 コネクターの検知機能により、コネクターまでの距離、あるいはコンソリデーション・ポイント (CP) があれば、そこまでの距離が表示されます。
(2) HDTDX と HDTDR 機能 次に NEXT 不良が発生した場合の HDTDX 機能を使用した手動操作による障害診断例を示します。 図 24-4 のパフォーマンス画面には、NEXT が不良で、最悪マージンが -0.5 dB であることが示されています。 この画面で、青く表示された NEXT メニューをタップすると NEXT の周波数プロット特性が表示されますので、図 24-5 の「ペアー」と表記されている左右の矢印アイコンをタップしながら、3,6-4,5 ペアを選択します。すると、71.8 MHz において、マージンが -0.5 dB であることが分かります。次に同図で、画面上部左の × 印のアイコンをタップし、図 24-4 のパフォーマンス画面に戻り、「診断」タブをタップします。
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一般に認証試験用ケーブル・テスターは、規定の確度 (不確かさ) を持っており、測定値が選択規格で定めた リミット値 (規格値) に対して、規格確度以上にあるかどうかをみて、合否の判定を行います。 |
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リンク性能に余裕がない場合、マージナルと呼ばれるアスタリスク記号(*)付きの合格、あるいは不合格が試験結果に表示されることがあります。 試験規格を定める IEC 61935-1 規格および TIA 1152A ともに、表現はことなるものの測定結果とテスト・リミット値の差が規定した測定確度よりも小さい場合には、個々のテスト結果にアスタリスク記号 (*) をつけることを要求しています。図 25-1 に、合格の範囲、不合格の範囲およびマージナル合格/不合格の範囲を測定周波数プロット図で示します。
マージナル合格: 測定結果は合格であるが、不合格の可能性が残っている。 マージナル不合格:測定結果は不合格であるが、合格の可能性が残っている。 フルーク・ネットワークスの DSX シリーズのケーブル・テスターでは、テスター本体と LinkWare PC ケーブル・テスト管理ソフトウェアの表示に応じて次の合否判定の結果の表示を行っています。 テスター本体とレポート結果での合否判定表示の違い: フルーク・ネットワークスのケーブル・テスターではマージナルな結果が出た場合の合否表示の違いを次の 3 つに分けて、図 22-2 のように表示しています。
注記:マージナルなテスト結果例のさらに詳細な解説は次の技術資料をご覧ください。 JEITA LAN 配線ガイドトラブルシューティング編 |
お手元の製品をより安心してご利用いただくために、通常のアフター・サービスの他に「ゴールド・サポート・サービス」をご用意しました。ご使用中の突発的な不具合時には代替器の無償貸し出し、および無償修理実施サービスはもちろん、大きな安心と特典をお得なプライスでご利用いただけます。 |
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フルーク・ネットワークス製品の導入時、または定期校正あるいは動作検査時にあたっては、ぜひ、「ゴールド・サポート・サービス」をご購入ください。ご購入料金については本体製品を購入された特約店にご相談ください (ご注意:機器が故障してからのゴールド・サポート・サービスへのご加入はできませんので、製品本体との同時購入をお勧めします)。
特典その1:1 年間の無償修理 万一、お使いの機器が不具合を起こした場合、新たな修理費のご用意は必要ありません (アクセサリー、消耗部品等は含みません)。 特典その2:修理期間中の貸し出し機器は無料 お客様の機器を修理している期間には、校正された代替用の機器を無料でお貸し出し致します (ご注意:校正時または動作検査時は、除きます)。 特典その3:校正データまたは動作検査料金を含む 機器を最良の状態で使用いただくために、1 回の動作検査、あるいは、校正データを取得する料金が含まれており、別途、費用のご用意は必要ありません (機器よりサービス内容が異なります。詳細は下記のリンク先をご覧ください)。 ゴールド・サポートに関する詳細は、ここをクリックしてください。 |