同軸ケーブル・スプリッター – CableIQ

以下の記事は、同軸ケーブル・スプリッターを取り上げ、同軸スプリッターが使われるケーブル配線システムを評価するにあたって、CableIQ がどのように役立つのか、よくある質問を交えて答えています。
 
簡単な質問:

  • CableIQ は同軸スプリッターを検出できますか?はい
  • CableIQ は同軸ケーブル・スプリッターの位置を特定できますか?たぶん。詳しくは、下の記事をお読みください。
  • Will the CableIQ Identifiers work through a coax splitter? Click here
  • Can I tell how many times the signal is split? Click here

同軸スプリッターとは何ですか?

同軸スプリッターは、映像伝送システムに使われ、単一の映像フィードを複数の伝送先に分配するためのものです。一般的に、同軸ケーブル・スプリッターは、2、3、4、および 6 分配構成があります。理想は、同軸ケーブル・スプリッターが、入力および出力の両ポートにおいて、適切なインピーダンス環境を維持することです。映像同軸システムでは、このインピーダンスは通常 75 オームです。名前が示唆する通り、同軸信号スプリッターは、入力ポートからのパワーを出力ポートに同等に分配します。例えば、2 分配スプリッターには、入力ポートが 1 つ、出力ポートが 2 つあります。入力信号のパワーの半分を、出力ポートの 1 つに送り、残り半分のパワーをもう 1 つの出力ポートに送ります。

同軸スプリッターの品質に違いはありますか?

すべての同軸ケーブル・スプリッターが等しく作られたわけではありません。低品質な同軸スプリッターは、映像信号に悪影響を与え、過剰な信号減衰(信号損失)やゴースト(画像に影)の原因となります。図 1 では、一般的な低品質および高品質な 2 分配スプリッターの構造の違いを示しています。低品質なスプリッターは、スプリッターのインピーダンスを制御するために、フェライトが使われています。これでは通常、広帯域のインピーダンス整合に失敗し、不要な反射や信号損失を生じさせます。高品質なスプリッターの方は、広帯域の周波数にわってスプリッターの性能を保証するために、複数の部品で構成されるプリント回路が使われています。

図 1:低品質および高品質なスプリッターの構造を比較する画像

同軸システム内のスプリッターの有無を気にする理由は何ですか?

多くの場合、同軸システムにスプリッターが存在するかどうかを知り、スプリッターの品質を評価できることが役に立つ場合があります。また、信号が分配される回数を知るのにも役立ちます。構築プラクティスによっては、最大 2 分配しか許容されない場合もあるため、複数のスプリッターが存在するのか、知っておくことが非常に重要になります。

CableIQ はスプリッターの存在を検出できますか?

はい。CableIQ は、同軸システム内のスプリッターの存在を検出できますが、必ずしもその位置を教えてくれるわけではありません(出力ブランチが未終端でなければなりません)。これまで、スプリッターの存在、品質、および個数を検出することは、専用のテスト装置なしでは非常に困難でした。しかし、CableIQ に実装された技術により、これら情報を簡単に特定できるようになりました。同軸検出モードで実行される CableIQ は、同軸配線に存在するスプリッターを検出し、ユーザーに知らせることができます。スプリッターが検出されると、ユーザーは同軸 TDR トレースで同軸配線上の反射を確認し、その他の情報を特定することができます。TDR トレースには、スプリッターの品質、分配された回数を評価するための情報が含まれています。
 
CableIQ には、インピーダンスが変化する場所を特定できるようにする TDR(時間領域反射率測定法)のような技術が搭載されています。TDR は、レーダーみたいなもので、インピーダンスの変化があると信号を反射します。インピーダンスの変化が大きいと、例えば開回路の場合、反射がプラスになります。逆にインピーダンスの変化が小さいと、反射がマイナスになります。反射の大きさは、インピーダンスの変化の大きさの関数です。この簡単な知識を用い、ユーザーは TDR トレースを見て、スプリッターが原因のインピーダンスの不整合、また信号が分配された回数を特定することができます。
 
次の 2 分配スプリッターを含む同軸配線を CableIQ でテストする例(図 2)をご覧ください。それぞれ L1、L2、および L3 の長さの 3 つのブランチがあります。L2 と L3 はスプリッターの出力ポートに接続され、未終端になっています。

図 2: スプリッターを含む同軸配線のテスト構成例

 

同軸検出モードでテストすると、CableIQ はスプリッターの存在を検出できます。図 3 では、CableIQ がテスト対象のケーブルでスプリッターの存在を疑ったときにディスプレイに表示する Splitter or Fault(スプリッターまたは障害)の警告を示しています。これは、詳細情報を確認するために、同軸 TDR トレースを見るべきという合図になります。同軸トレースは、F1 キーを押すことでアクセスできます。

図 3: CableIQ のスプリッター警告画面および同軸トレース画面

高品質なスプリッターであれば、同軸トレースにどのように表示されますか?

理想的または高品質なスプリッターであれば、入出力ポートの広い周波数帯にわたって 75 オームのインピーダンス・デバイスのような特性が表れます。したがって、75 オームのケーブル・システムに接続すると、インピーダンスの変化がないため、スプリッターでの反射は全くかほとんどありません。出力ブランチの未終端部分からしか反射はありません。ブランチあたり 1 つしか反射がないはずです。また、反射は入力ブランチとそれぞれの出力ブランチの長さの合計のところで起きます。図 4 は、この状態の代表的な同軸トレースを示しています。
 
同軸トレース内の情報を解釈することで、重要な結論に達せます。反射は 2 つしかありません。スプリッター自体の反射がないため、スプリッターが良品質であることを示しています。2 つの反射により、2 分配であることが分かります。品質の良いスプリッターには反射がないため、CableIQ はそのスプリッターの位置を特定できないかもしれませんが、ケーブル配線にスプリッターが存在することを検出できます。ただし、品質の良いスプリッターでも、時折、若干の反射があり、スプリッターの位置を特定できる場合があります。

図 4: 高品質な 2 分配スプリッターの同軸トレース

スプリッターが低品質な場合は、どうなりますか?

低品質なスプリッターは、すべてのポートで広帯域のインピーダンス整合を提供しません。また、一般的にスプリッターで低インピーダンス反射しか生じさせません。このため、マイナスの反射になります。インピーダンス整合が良くないため、予測しない余分な反射が同軸トレースに見られる場合があります。図 5 は、低品質なスプリッターが使われるテスト構成例の同軸トレースです。
 
この同軸トレースでは、スプリッターのところで、大きなマイナスのインピーダンス変化があることを示しています。これは、スプリッターのインピーダンス整合が良くないことを教えています。スプリッターの後に、良質なスプリッターの場合の 2 つの反射とは異なり、3 つの反射がありいます。最初の 2 つの反射は、それぞれのブランチの終端を表しています。最後の反射は、出力ポートの悪いインピーダンス整合によって生じるシステム内の多重反射が原因です。このスプリッターは、交換する必要があります。大きな反射が起きているため、CableIQ から約 17.2 m のところにこのスプリッターが存在することが簡単に分かります。

図 5: 2 つ以上の反射がある低品質な 2 分配スプリッターの同軸トレース

信号が分配される回数は分かりますか?

If there is a good quality splitter in the circuit, there should be one and only one positive reflection corresponding to each un-terminated branch on the coax circuit. これは同軸トレースを見ることで簡単に確認できます。図 6 は、配線内に 4 分配スプリッターが存在する場所を示している例です。同軸とレースに 4 つのプラスの反射があります。

図 6: ブランチが未終端の 4 分配スプリッターで 4 つのプラス反射があることを示す同軸トレース

スプリッターが存在しても、CableIQ ワイヤー・マップやオフィス ID アダプターが機能しますか?

アダプターが機能するかどうかは、スプリッターの構造によります。低品質なスプリッターのほとんどは、ワイヤーの経路が入力から出力へと直接配線されているため、一般的にアダプターは機能します。一方、高品質なスプリッターは、入力から出力と直接配線されていいません。これらデバイスは、何らかの変圧器を通して接続されるため、CableIQ やアダプターが機能するために必要な信号を通過させません。マルチマップ機能は同軸モードでサポートされていないため、直接配線の低品質なスプリッターでも、検出されないアダプターが複数出る可能性があります。

未使用ポートの終端処理の必要性

例えば、4 ポートのスプリッターがあり、出力ポートのうち 2 つしか使用していない場合、残りの 2 つのポートは終端処理する必要があります。終端処理していない場合、次のようなトレースが予想されます。

図 7: 未使用ポートが未終端の 4 分配スプリッターの同軸トレース 

詳細:

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