TRC の結果:ネットワーク・オーナーであるあなたが注意しなければならない理由

2019 年 9 月 11 日/一般

Linkware Live レポートには、個々のリンクの挿入損失や長さのテスト結果のみならず、テスト日時、アプリケーションやケーブルの種類に基づいて選択されたテストリミット値など、その他多くの役立つ情報が含まれています。 そして、ネットワーク・オーナーやオペレーターとして決して見落としてはならない情報である、TRC 検証結果も含まれています。テスト・レポートの個々のリンクの結果に注目しがちですが、TRC の結果が良くない場合は、あなたのリンク全体が疑わしいものになります。

必要とされる極めて重要なステップ

テスト基準コード(TRC)は、光ファイバー配線システムの最初のコネクタに TRC の高品質コネクタを挿入することで、その最初のコネクタの損失を正確にテストすることができるようになります。従って、光ファイバー配線システムをテストするにあたり TRC は必要不可欠なコンポーネントと言えます。Tier 1テストでは、最初にワン・ジャンパー法(これは単なる造語にすぎませんが)によって基準値を設定する必要があります。この方法によって、TRCの損失が0 dB として測定結果から相殺され、テスターから見えなくります。その結果、配線システムの実際のリンク損失は TRC の損失の影響を受けません。 フルーク・ネットワークスのマルチモード TRC は、最も正確な損失測定を可能にするためには不可欠なものです。このTRCは、弊社工場において Encircled Flux 要件に確実に適合するよう TRC コードの出力を調整する「パック(puck: 平円盤)と呼ばれる部分で微調整が施されています。このことから、フルーク・ネットワークスの Certifiber Pro で検出されたテスト結果は、正確かつ再現性があると言えます。

ファイバー・テストのプロセスにおけるもう一つの重要なステップは、TRC のパフォーマンスを検証することです。ファイバー施工技術者は、基準を設定したらすぐに検証をおこなう必要があります。TRC のパフォーマンスは時間の経過とともに劣化する可能性があるため、この検証は基準設定後に必ず行う標準操作手順としなければなりません。業界標準規格では TRC 検証を実施する頻度の指定はないため、一般的な経験則として、TRC 検証は毎日、またはファイバー・テストおよそ 288 回ごとに実施する必要があります。理想的なレベルに達していない環境(埃などが多い)では、検証はさらに頻繁におこなう必要があります。

現場作業者がこの重要な手順を実施しているものとして、本来信頼すべきですが、あなたはネットワーク・オーナーとして TRC 検証を行う頻度とその結果をテスト・レポートの一部として保存することを規定することもできます。さらに便利なことに、TRC 検証結果は、自動的に Linkware Live テスト・レポートにも含まれます。ただし、油断は禁物です!TRC 検証結果は、時系列で保存された場合の Tier 1 テストの最初のテスト結果です。そのため、これが最初のページに表示され、その後は、TRC 検証後に実施されたすべてのリンク・テストの結果が表示されます。このようなことから、最初に TRC 検証結果を確認することが重要なのです。

セットアップ・ウィザード(設定手順を示すガイダンス)を使用した場合、TRC の検証結果は Linkware レポートに含まれます。

何を着目すべきか

まず、Linkware Live レポート上に表示される TRC 結果からは、ワン・ジャンパー法による基準値が適切に設定されていたかどうかがわかります。この重要な手順が見落とされると、TRC の損失がリンク損失に含まれてしまいます。リンク損失試験が不合格になった場合再テストしなければなりませんが、最初におこなうことは TRC 結果を確認することです。この ワン・ジャンパー法による TRC ケーブルを用いないと、本来避けることができたはずの不合格や再テストに直面しかねません。

TRC 結果は基準値設定方法と TRC の長さを示します。

他に確認すべき点は次の通りです。TRC の長さがゼロとレポートされた場合。これは TRC テストが 実際にTRC を取り付けずに実施されたことと、本来良好であるはずのリンクが不合格になりかねないことを示しています。そして、もし作業者がこの手順を忘れてしまっているような場合、その前後で他にも間違いが起こっていないかを確認することをお勧めします。

また、TRC 結果の損失値がマイナスになっている場合は、基準値が適切に設定されていなかったことを表します。これはテスト前にテスターが適切にウォームアップされていなかった、または端面が汚れているなど、TRC 端面に何か問題があることも示しています。技術者は、バッグから取り出したばかりの TRC が清潔であると決して想定すべきではありません。実際に、TRC は毎回性能検証を行う前に、端面検査とクリーニングを行って検査する必要があります。TRC 結果がマイナス値の場合は、表示されているリンクのテスト結果は一切信用できません。

たとえ TRC 結果がマイナスでなかったとしても、依然、値に関しては考慮する必要があります。TRC は基準グレードのケーブルとコネクタから構成されています。これは接続するコネクタにかかわらず、測定に悪影響を与えないように、「極めて」低い損失である必要があります。TRC 基準コネクタの挿入損失の目標値は、マルチモード・ファイバーでは 0.1 dB 未満、シングルモード・ファイバーでは 0.2 dB 未満となることです。これよりも損失が大きくなると、悲観的なテスト結果、すなわち完璧なリンクを想定して設定した損失バジェットを超えてしまう可能性があります。以上を総括すると、TRC 損失はマルチモード TRC では 0.15 dB 未満、シングルモード TRC では 0.25 dB 未満でなければならないことになります。この制限を超えた値は、以下に示すようにマイナスの欄が赤で表示されます。

マイナスの欄は、品質の低い TRC またはセットアップ・エラーを示しています。

TRC 結果がこれらいずれかにおいて性能を満たさなかった場合、個々のリンク・テスト結果を掘り下げて調べることをせずに、当該 TRC の検証後のすべてのリンク試験の再テストを要請すべきです。TRC 結果がすべて良好な場合は、リンクに問題が発生した時に、その原因は基準値の不適切な設定や TRC の問題ではないことがわかります。

ご覧の通り、損失測定の基準設定に対しては、さまざまな形で間違いが発生しますが、現場作業者が Certifiber Pro の基準設定ウィザードに注意深く従うことで、このような間違いを回避できます。弊社のエンジニアもこのウィザードを使用しており、すべての手順に従っていることを確認しながら、他のテストと一緒に TRC のテスト結果を保存しています。

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