Versiv™ のリリース 6.12 により時間を節約し、精度を高め、再テストを削減
2024 年 10 月 14 日 / 一般、標準および認証
ファイバー損失テストにおける作業者のミスは、敷設業者にとって大きなコスト負担となります。Versiv™ ケーブル認証機器ファミリーをリリースした際、当社は基準値の設定ウィザードなど、ミスを大幅に減らす機能を搭載しました。継続的な改善の取り組みの一環として、今回の最新 Versiv ソフトウェアリリース 6.12 では、さらに多くの課題を解消しています。
基準値の正しい設定が、もっと簡単に
基準値を正しく設定しないと、以降の測定結果がすべて不正確になります。そのため、フルーク・ネットワークスでは、確実に正しい設定ができるようサポートすることに注力しています。
しかし、次の 2 つの要因がその妨げとなる場合があります。ファイバー端面の汚染、およびテスト・リファレンス・コード(TRC)の適切な検証不足。
プロの技術者なら、基準値の設定時にファイバー端面を清潔に保つことの重要性を理解しています。しかしながら、基準値の設定途中で何度も作業を中断して検査を行うのは面倒に感じることもあります。また、検査せずに清掃だけで済ませたくなるかもしれませんが、それでは端面が本当に清潔かどうかの保証はありません。
CCTT 認定者やユーザー/マニュアルを熱心に読んでいる方はご存じかもしれませんが、Versiv には、FI-1000 カメラのボタンを使って基準値の設定中に端面検査を行える機能があります。しかし、この機能はあまり目立たないため、気づかれていないことが多いのが実情です。そこで今回のアップデートでは、画面上に新しくボタンを追加し、すべてのユーザーがこの機能をより簡単に使えるようにしました。このボタンは操作をしやすくするだけでなく、検査の実施を思い出させるさりげない注意喚起の役割も果たし、より正確な基準値の設定につながります。
「基準値の設定ウィザード」画面の下部中央にある 「FIBER INSPECTOR」をタップすると、端面をビジュアルで確認できます(左図)。端面が清潔であることを確認したら、検査画面の左上にある「X」をタップして、ウィザードに戻ります(右図)。
最終チェック:テスト基準コード
基準値設定の最終段階では、実際の測定に使用する第 2 のテスト・リファレンス・コード(TRC)を接続して検証する必要があります。このプロセスを省略すると、測定値が不正確になる可能性があり、フルーク・ネットワークスのテクニカル・アシスタンス・センターでも、実際にこうしたケースが多く報告されています。
今回の Versiv のアップデートでは、この問題に対するシンプルな検証機能が追加されました。2 本目の TRC の長さを 1 本目と比較し、長さが同じだった場合は、2 本目が接続・検証されていないと判断されます。作業員には警告メッセージが表示され、プロセスを正しく完了するよう促されます。
新しいリマインダー機能:校正の計画
Versiv の新しい独立機能のひとつに、精度の確保とダウンタイムの防止を目的としたリマインダー機能が追加されました。この機能は、実際のユーザーからの提案に基づいて実装されたものです。あるユーザーは、テスターを数日間現場に持ち出したところ、作業中にちょうど校正期限が切れてしまい、使用できなくなったという経験をしました。その際に彼が提案したのが「校正期限の 30 日前から、起動時に警告画面を表示してほしい。そうすれば、事前に校正のスケジュールが立てられる。」
Versiv 6.12 リリースには、他にも多数の改善が含まれています。IEC 61300-3-35 第3版(ファイバー端面検査に関する国際規格)の実装、5 つの新しい測定リミットの追加 9 社のベンダーに対応した新しいケーブル・タイプの追加。
Versiv 6.12 Build 2 ファームウェアのダウンロード:Versiv 2 用はこちら、Versiv TFS 用はこちら。LinkWare™ PC ユーザーの場合、最新版はこちら。
学習を続ける
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