帯域幅とデータ・レート

2019 年 10 月 17 日/一般

帯域幅(Bandwidth)とデータ・レート(Data Rate)という用語は、しばしば同じ意味で使用されますが、実際はケーブルの世界では全く異なります。

あなたが使用されているインターネット・プロバイダーは、広告で、毎秒 500 メガバイト(Mbps)の帯域幅をうたっているかもしれません。 この場合、これらは実際にはデータ・レート(データ伝送速度)を意味します。 ケーブルの世界では、帯域幅はケーブルの特性です。遠端で解読できる信号を伝送するケーブルの能力です。

メタル・ケーブルまたは光ファイバー・リンク上に入力された信号波形は、遠端にたどり着くまでに劣化します。 これは単なる損失だけでなく、リターンロス(反射)などのその他の多くの複雑な要因の結果です。メタル・ケーブルの場合には、クロストークも関係します。 ケーブル・メーカーは、自分たちのメタル・ケーブルやファイバー・ケーブルが、これらの生信号(帯域幅)をより高い伝送ハイレートで送信できるように設計をおこないます。

メタル・ケーブルに関しては、帯域幅 250 MHz を持つカテゴリー 6、帯域幅 500 MHz のカテゴリー 6A というのを聞いたことがあるかもしれません(多くの場合帯域幅は、ケーブルのジャケットに記載されています)。 私たちはネットワークの帯域幅を Mb/s や Gb/s で表記された形で考えます。このことで多くの混乱が生じています。この見方については、私たちは間違っていません。使用されているカテゴリー 6A ケーブルには、Operating Bandwidth 500 MHz と仕様書には記載されているかもしれませんが、あなたのネットワークの帯域幅は 10 Gb/s になります。

それでは、なぜカテゴリー・ケーブルの帯域幅は MHz なのですか?とても良い質問ですね。メガヘルツは、波が毎秒繰り返す頻度(frequency)すなわち率(rate)です。毎秒 1 周期が 1 Hz で、毎秒 100 万周期が 1 MHz と等しくなります。速さ(speed)の周波数に対する関係は少し複雑ですが、簡単に説明すると、より多くのビット数のデータを伝播するには、より高い周波数が必要です。各データ・ビットはキャリア周波数にエンコードされます。1 秒あたりに送信可能なデータ量は、送信機器の送出信号のコード化方式に依存します。

カテゴリー 5 の時代に戻ると、帯域幅とデータ・レートは同じでした。100 MHz のケーブル配線は、100 Mb/秒 を伝送することができました。 しかし、ネットワーク・インタフェースの設計者たちは、パルス振幅変調(PAM)や DSQ128 などのコード化方式を開発し、帯域幅とデータ・レートの関係は単純だった 1:1 の関係をはるかに超えています。 カテゴリー 6 が到来したころには、250 MHz の帯域幅を持つケーブルで、10 Gbps を伝送することができるようになりました。このアプローチでは、NBASE-T でCat 5e ケーブルを使って 2.5 Gbps の、さらには 5 Gbps のスピードさえも可能になります。また、ケーブル・プロバイダーは、お客様の家に再配線を行うことなく、より高速なインターネット・スピードを実現することができます。

 

ケーブ配線規格*

最大の帯域幅

対応ネットワーク規格**

TIA

ISO

 

10BASE-T

100BASE-TX

1000BASE - T

10GBASE-T

25/40GBASE-T

Cat 5

 

100 MHz

x

x

 

 

 

Cat 5e

クラス D

100 MHz

x

x

x

 

 

Cat 6

クラス E

250 MHz

x

x

x

(最大 35 m)

 

Cat 6a

クラス EA

500 MHz

x

x

x

x

 

Cat 8

クラス I、II

2000 MHz

x

x

x

x

(最大 30 m)

 

分散に対する嫌悪感

マルチモード光ファイバー・ケーブルに関しては、速度に実質的な影響をもつモーダル帯域幅(EMB)の仕様を目にします。1 キロメートルの光ファイバー・ケーブル上でメガヘルツ(MHz-km と表示)として測定される EMB は、所定の波長で特定のファイバーが伝送できるデータ量を決定します。これはファイバーの様々な特性に依存します。EMB は長さに依存します。そして、EMB が 200 MHz-km のファイバーは、200 MHz のファイバーを 1 キロメートルまで伝送できます。EMB が大きくなるとより多くのデータを1 キロメートルまで伝送できます。または同じ量のデータをより遠くまで伝送することができます。

マルチモード・ファイバーでは、EMB は、ファイバーのDMD(Differential Mode Delay) によって影響されます。光の複数のモードがマルチモード・ファイバーを通って伝搬される際、中心部の方でより速く通る光もあれば、コアとクラッドの境界面に近い経路を比較的ゆっくりと通る光もあります。DMD は、最速モードと最も遅いモードとの間の移動時間の差異です。ファイバー・メーカーは、ファイバーを設計する際に DMD を制限して、より高い帯域幅を可能にします。

シングルモード・ファイバーについては、モーダル帯域幅は本質的に無限であり、ファイバーを通るのは光の単一モードだけなので、関連する EMB 値は存在しません。シングルモードの帯域幅は本質的に無限ですが、電気的な機能や色分散によって影響を受けます。これは、異なる波長(モードではなく)が、わずかに異なる時間でトランシーバーに到達するためです。

最も重要なこと

ケーブル仕様での帯域幅は多くの混乱を招きますが、これらの値に惑わされて本当に重要なことを忘れてはなりません。アプリケーションをテストする場合、例えば 10GBASE-T では、特定のリンクが 10 Gb/s の速度をサポートする能力をテストしています。あなたが持っている 10 ギガのファイルは、そのファイルがネットワークを経由してあるポイントから他のポイントへと伝送される唯一のファイルでない、つまり、他にも伝送されるファイルがある場合には、ネットワーク全体を 1 秒で伝送できるわけではないのでご留意ください。

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